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テキスト・ネットワーク分析統合プラットフォームを学ぶ

テキスト・ネットワーク分析統合プラットフォーム
第1回:データ構造の詳細、APIの概要、アプリ構築

インターネットのコミュニケーション履歴情報をネットワークとして捉える

分析フレームワーク

 TENAコモンストアを利用すると、ソーシャル・コンピューティング上でのコンテンツ、テキスト内容、およびユーザー行動の情報へのアクセスが可能となります。その情報を利用して、複数の分析アプリケーションから共通に利用される分析フレームワークは構築されます。例えば、テキスト情報に関連する分析フレームワークには、次のような情報を得るためのものがあります。

文書ベクトル

 各テキストノードに含まれるキーワードの集合をベクトル表現に変換したもの。

行動マトリクス

 ユーザーの読む、書くといった行動履歴別に、対象となったテキストコンテンツに含まれるキーワードをベクトル表現で表したもの。

興味マトリクス

 ユーザーの過去の行動マトリクスを用いて、現在の興味をベクトル表現でモデル化したもの。キーワードに対して与えられる値は、現在に近いほど大きい値となる。

 これら3つの分析フレームワークでは、特徴を表すためにベクトル表現を用いています。例えば文書に対しては、キーワードの出現頻度によってその文書の特徴を表すことができます。これをベクトルとして保持したものが文書ベクトルであり、文書同士の内容がどれくらい近いのか、どのようなキーワードが共通して出現しているのか、などをベクトルの数学的な演算で求めることができます。マトリクスとはベクトルが複数個集まった行列であり、同様にマトリクス同士の近さなどを求める演算を定義できます。

次回について

 分析アプリケーションはTENAコモンストアで提供されるAPIと分析フレームワークから得られる文書ベクトルなどを用いて、ソーシャル・コンピューティング上での分析を可能とするものです。

 分析アプリケーションは大きく分けて、コンテンツ推薦などユーザーが利用するための情報を提供するためのものと、マーケティング情報の取得などサイトのオーナー向けのビジネスインテリジェンス分析のためのものとがあります。

 次回、具体的な分析アプリケーションを紹介するとともに、分析アプリケーションの中で、TENAコモンストアおよび分析フレームワークがどのように使われているのか、解説していきます。

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この記事の著者

村上 明子(ムラカミ アキコ)

日本アイ・ビー・エム(株)東京基礎研究所 主任研究員1999年日本アイ・ビー・エム(株)入社。以後、同社東京基礎研究所において自然言語処理の研究に従事。テキスト・マイニング・ツールIBM TAKMIの研究開発において、品詞管理や辞書作成などを担当した。昨今では、電子メールや掲示板など人と人のコミュニケーションの文書を対象としたコミュニケーション分析をなどを行っている。ほかに著書として「チャンス発見の情報技術(東京電機大学出版)(共著)」、訳書として「Google Hacks 第2版、第3版(オライリージャパン)(共訳)」がある。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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