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「Rational Software Conference 2009」アップデート
10月には日本でもRSCを開催

Rational最新動向インタビュー

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効率的にデータを収集、レポート化する「Rational Insight」

 MCIFではデータの収集が重要になりますが、実際にデータを取ったりレポートにまとめる作業は大変な負荷になってしまいます。そこでIBMが新製品として提供するのが「Rational Insight」です。この製品は、生データを収集し、経営的な指標データに変換できるツールです。Cognosのエンジンを搭載し、現場のリアルタイムデータをマネジメント向けのレポートとして見せることができる、開発組織のためのビジネス・インテリジェンス・ツール(BI)となっています。Web UIから操作でき、メトリックスのテンプレートがあらかじめ提供されているため、組織的に適用しているプロセス改善効果を容易に確認できます。

生データを収集し経営的な指標データに変換できるツール「Rational Insight」:IBM資料より抜粋
生データを収集し経営的な指標データに変換できるツール「Rational Insight」:IBM資料より抜粋

 Rational Insightは統一されたインストーラが用意されており、導入が比較的容易でクイックスタートが可能です。さまざまな製品に対応しているので、導入後すぐにリアルタイムデータを自動的に収集し、レポートを確認できます。日本でよく使われているクロスプロジェクトにおいても、オープンソースの製品や他社製品など、複数ベンダの製品が混在している環境でもデータをマージして把握することができます。ソース管理や変更の頻度、障害の頻度、テストの進行状況、日程、コスト、品質、進行具合などを管理ビューから確認できるほか、足りない部分はカスタマイズ可能なためプロセス改善に非常に有効なツールとなります。

 IBMでは、実際にMCIFをRationalに適用しました。2,000名以上のRational開発者が参加し、マーケットシェアの向上や利益率の向上、製品をより早く市場に出すことなどをゴールに設定、Rational Insightをツールとして使用したところ、「Rational Team Concert」の使用率が年間単位で300%を越えました。プロフィットあたりの開発者の人数も下がってきています。反復の期間やサイクルも変更し、プロジェクト運営の方法も変更するなど、プロセス改善に役立っています。開発状況は「Jazz.net」で公開していますし、RSC 2009でも紹介され、大変注目されました。

エンタープライズレベルの開発に対応した「RTC 2.0」

――再び玉川氏に「Rational Team Concert 2.0」(RTC 2.0)の新機能についてうかがいました。

 ソフトウェア開発チームのコラボレーションを促進するための開発環境の最新版「Rational Team Concert 2.0」が、6月26日からダウンロード提供されています。新バージョンでは、さまざまな機能が追加されていますが、もっとも大きな変更点はエンタープライズレベルの開発をサポートしたことです。従来のバージョンでは、サーバ1台あたりのユーザ数が最大250人に制限されていました。しかし新バージョンでは、これまでの「Express-C」「Express」「Standard」に加え、新たに「Enterprise」が設定され、サーバあたりのユーザ数の制限がなくなりました

サーバあたりのユーザ数に制限がない「Enterprise」バージョンが新設された:IBM資料より抜粋
サーバあたりのユーザ数に制限がない「Enterprise」バージョンが新設された:IBM資料より抜粋

 また、エンタープライズレベルの開発をサポートするために、冗長構成を可能にしました。これによって、ハードウェアやソフトウェアが落ちてしまったときでも自動的にフェイルオーバーされ、ダウンタイムを最小限に抑えます。さらに、セキュリティ機能の強化も行いました。これは特に日本において要望の高かった機能です。具体的には、プロジェクトへのアクセス管理機能を搭載しました。

 日本では特に受託開発のケースが多く、協力会社やパートナーなどを含めた多段構造の開発形態が珍しくありません。そこで、プロジェクトによってチーム単位などでの閲覧制限を可能にしました。他製品との連携機能が強化されたこともエンタープライズレベルに有効で、大規模ユーザの共通インフラとして対応することで、スケーラビリティを高めています。たとえば、コラボレーションによるALMに対応しました。前バージョンでは連携が限られていましたが、新バージョンではRRC(Rational Requirements Composer)やRQM(Rational Quality Manager)といった要求定義や品質管理製品とも連携できるようになっています。

 APIのドキュメントを公開したことも新バージョンの特徴のひとつです。RTCは様々な機能が統合された開発環境で、グラフィカルインタフェースでカスタマイズできるように設計されていますが、こういったドキュメントを準備することで、さらにお客様の現状の環境にあわせてカスタマイズしていくことが容易になります。また、アジャイル計画機能も強化され、計画エディタに「計画モード」が加わり、分散チームにおけるネットワーク越しの計画づくりが容易になったほか、従来の基本の反復計画に加えプロジェクトのリリース・プランとチームのリリース・プランの2種類の計画が追加されています。新しいリリース・プランでは、より上位レベルで作業の追跡が可能になっています。

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10月に日本でも「RSC」を開催!

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この記事の著者

吉澤 亨史(ヨシザワ コウジ)

元自動車整備士。整備工場やガソリンスタンド所長などを経て、1996年にフリーランスライターとして独立。以後、雑誌やWebを中心に執筆活動を行う。パソコン、周辺機器、ソフトウェア、携帯電話、セキュリティ、エンタープライズ系など幅広い分野に対応。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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