SharePoint Onlineへの展開
それでは、作成したWebパーツをSharePoint Onlineに展開してみましょう。
その前に、まずOffice 365のサブスクリプションを購読するか、無料試用版のセットアップを行っておく必要があります。手続き自体は難しくありません。詳細については、Office 365の公式ページの「Office 365の入手」を参照してください。
まず、Visual Studio 2010で、ソリューションパッケージを作成します。ソリューションエクスプローラーで、一番上に表示されているプロジェクトを右クリックし、[パッケージ]をクリックします。パッケージ化が成功すれば、bin\Debugフォルダー内にソリューションパッケージ(.wspファイル)が作成されます。
次に、Office 365ポータルにサインインします。そして、チームサイト(SharePoint Online)にアクセスします。
[サイトの操作]メニューをクリックし、[サイトの設定]をクリックします(図6)。
表示されたページ内の[サイトコレクションの管理]文字列の下にある[トップレベルのサイト設定に移動]リンクをクリックします(図7)。
表示されたページ内の[ギャラリー]文字列の下にある[ソリューション]リンクをクリックします(図8)。
ソリューションギャラリーが表示されます。リボンの[ソリューション]タブをクリックし、[ソリューションのアップロード]コマンドボタンをクリックします(図9)。
表示された[ソリューションのアップロード]ダイアログボックスで、先ほど作成したbin\Debugフォルダー内の.wspファイルを指定し[OK]ボタンをクリックします(図10)。
表示された[ソリューションのアクティブ化]ダイアログボックスで、リボンの[表示]タブ内の[アクティブ化]コマンドボタンをクリックします(図11)。
これで、ソリューションギャラリーに作成したソリューションを登録しアクティブ化することができました(図12)。
後は、本連載の第2回でも説明した方法で、任意のページに作成したWebパーツを挿入します。図13は、SharePoint Onlineのチームサイトのトップページに作成したWebパーツを挿入したものです。既定で含まれている1件の投稿データが表示されています。下のテキストボックスに文字列を入力し、[追加]ボタンをクリックします。
すると、新規リストアイテムが追加され、データ表示が更新されたことが分かります(図14)。
まとめ
連載最終回となる今回は、サンドボックスソリューションを作成してクラウド上のSharePoint Onlineに展開する方法について解説しました。そしてサンプルとして、SharePoint Onlineのチームサイトの「投稿」リストにアクセスするWebパーツを作成してみました。
これで、Visual Studio 2010によるSharePoint 2010開発を扱う本連載は終了となります。一見敷居が高いように思えるSharePoint 2010開発も、Visual Studio 2010を使用するならとても容易かつ柔軟に進めていけることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
これからSharePoint 2010開発に取り掛かろうとしている読者の皆様にとって、本連載が少しでも役立つなら幸いです。