各処理の作成(2/2)
ボタンスキンの設定
ボタンスキンとは、タブ形状をボタンにしたときに、ボタンの形状を変える操作のことです。
タブのスタイルは、実はすべてオブジェクトになっており、それぞれのクラスを使うことでカスタマイズすることができます。
ButtonsSkin
ClassicSkin
ExcelSkin
ImageSkin
MdiChildSkin
Skin
StandardSkin
SystemSkin
VS2005Skin
ボタンスキンは、この中のButtonsSkin
クラスで、あらかじめいくつかのスタイルが用意されており、これを使うことができますが、独自にカスタマイズしたりゼロから描画したりすることもできます。
ボタンスキンを使う場合は、次の操作をします。
- まず、
ButtonsSkin
クラスのインスタンスを作成します。Dim objButtonsSkin _ As New GrapeCity.Win.TabPlus.Skins.ButtonsSkin
- そのインスタンスの、
ButtonsSkinStyle
プロパティに、設定したいスタイルを指定します。値は、ButtonsSkinStyle
列挙体のメンバです。objButtonsSkin.ButtonsSkinStyle = _ GrapeCity.Win.TabPlus.Skins.ButtonsSkinStyle.ActiveFlat
- ボタンスキンが使えるように、
Appearance
プロパティにTabAppearance
列挙体のメンバの中の、カスタムスキンスタイル「Skin」を指定します。GcTabControl1.Appearance _ = GrapeCity.Win.TabPlus.TabAppearance.Skin
GcTabControl1
クラスのSkin
プロパティに、作成したButtonsSkin
クラスのインスタンスを設定します。GcTabControl1.Skin = objButtonsSkin
メンバ名 | 説明 |
Normal | 通常のボタンスタイル |
Flat | フラットのボタンスタイル |
Popup | ポップアップのボタンスタイル |
ActiveFlat | アクティブフラットのボタンスタイル |
Borderless | 境界線のないボタン |
XPButton | Windows XPのボタンスタイル |
XPToolBarButton | Windows XPツールバーのボタンスタイル |
Office2003GradientToolBarButton | Office 2003ツールバーのグラディエントボタンスタイル |
Office2003HighlightToolBarButton | Office 2003ツールバーのハイライトボタンスタイル |
VS2003WhiteButton | VS2003 Resx Editorの白いボタンスタイル |
タブの背景色の変更
単色での塗りつぶし
TabStyle
クラスのBackColor
プロパティを使うと、タブの背景色を塗りつぶすことができます。
GcTabControl1.TabStyle.BackColor = Me.ColorDialog1.Color
パターンでの塗りつぶし
PatternEffect
プロパティを使用すると、タブの背景色をパターンで塗りつぶすことができます。
プロパティの設定値はPatternEffect
オブジェクトなので、PatternEffect
クラスのコンストラクタを使用してインスタンスを作成し、PatternEffect
プロパティに設定します。
コンストラクタの引数は2つで、最初の引数に塗りつぶしパターンの種類を整数値またはPatternStyle
列挙体のメンバで指定します。2番目の引数には、パターンの色を指定します。タブの背景色と組み合わせて、いろいろな色のパターンを作成できます。
Dim objPatternEffect As New GrapeCity.Win.TabPlus.PatternEffect _ (GrapeCity.Win.TabPlus.PatternStyle.BackwardDiagonal, Color.Green) GcTabControl1.TabStyle.PatternEffect = objPatternEffect
グラデーションでの塗りつぶし
前回の記事でも紹介した、タブをグラデーションで塗りつぶす方法ですが、今回はもう少し詳しく紹介します。
タブのグラデーションでの塗りつぶしは、まずGradientEffect
オブジェクトを作成します。作成には、クラスのコンストラクタを使用し、最初の引数にグラデーションのスタイル、2番目の引数にグラデーションの方向、3番目の引数にグラデーションの開始色、4番目の引数にグラデーションの終了色を指定します。
グラデーションのスタイルはGradientStyle
列挙体のメンバまたは整数値を、方向はGradientDirection
列挙体のメンバまたは整数値を指定します。
Dim objGradientEffect As New GrapeCity.Win.TabPlus.GradientEffect _ (GrapeCity.Win.TabPlus.GradientStyle.Horizontal, _ GrapeCity.Win.TabPlus.GradientDirection.Forward, Color.Orange, Color.Yellow)
GradientEffect
オブジェクトを作成したら、これをGradientEffect
プロパティに設定します。
GcTabControl1.TabStyle.GradientEffect = objGradientEffect
まとめ
紹介したように、TabPlusコンポーネントを使用すると、標準コントロールにはない多彩なデザインをタブに施すことができます。また、タブのドラッグ&ドロップによる移動は、Excel風のワークシートを作成したときなどに使うと便利です。
他のアプリケーションと一味違ったデザインを作りたいときは、このTabPlusコンポーネントを使ってみてはいかがでしょうか。