「チラシの裏のエンジニアリング? おっさんだらけの主婦向けアプリ開発の舞台裏」(DeNA黒沼さん)
黒沼さんはチラシ比較アプリ「チラシル」の開発を担当しており、チラシルを使いやすいアプリにするためにどのような取り組みをしているかについて発表を行いました。
「Android first」な開発体制
チラシルはiOSとAndroidの両方のプラットフォーム向けにアプリを公開していますが、開発の体制としては、先にAndroid版で試行錯誤した上で、iOS版を出しているそうです。Android版のアプリを先行して開発している理由として、「チラシルのメインターゲットである主婦層に限ると、Android端末を使用しているユーザーが多い。Google Play(Androidアプリのストア)ではアプリをすぐ出せる」ということなどを挙げました。また、iOSアプリとAndroidアプリを比較すると、バックグラウンドでできることなどに違いがあり、その違いを吸収することに苦労しているそうです。
「ユーザーのことを知る」ための取り組み
チラシルは主婦の人たちに活用してもらうことを第一に考えて開発されているそうですが、「チラシルのエンジニア/デザイナーは全員男性で構成されている」といいます。そこで、ユーザーのことを知るための取り組みとして、ターゲット層の人たちにオフィスに来てもらって質問したり、街頭でインタビューをしたりしているそうです。
また、インタビュー以外の取り組みとして、「アプリが実際にどう使われているかを調査するために、ユーザーの操作ログをサーバーに送信する仕組みをアプリ内に組み込んでいる」ということを紹介しました。サーバーに送信されるログは、ユーザーの操作の様子が浮かぶような内容になっており、ユーザーに使用されていない機能を調査したり、報告された不具合の再現を行ったりするときに活用しているそうです。
「役に立つフィードバック」をもらうための工夫
他にも、「ユーザーにレビューを書いてもらうための動線にも工夫を取り入れている」ことについて語りました。一定回数起動すると、レビューを催促するダイアログを表示するアプリはよく見かけますが、チラシルではここにも一工夫しているそうです。ダイアログの選択肢には「気に入った」「不満がある」の項目があり、「気に入った」を選択した場合はAppStoreのレビュー欄に、「不満がある」を選択した場合には、問い合わせメールの送信画面(自社の窓口)に画面遷移するようになっています。この工夫によって、開発者のモチベーションを下げてしまうような「不満だけ書かれたレビュー」や、「アプリの改善に役に立たない具体性のないレビュー」の書き込みを防ぐことができているそうです。
