Vagrantによる仮想環境の運用管理
Vagrantは、これまで作成したVagrantfileに従って仮想環境を自動で構築します。ここでは、Vagrantを使った仮想環境の管理について説明します。
仮想環境の起動/動作確認
Vagrantfileは仮想環境を作成するもとになる重要な設定ファイルです。このVagrantfileが格納されたフォルダで次のコマンドを実行します。
> vagrant up
驚かれた人も多いでしょう。たったこれだけのコマンドで、ローカルマシンに仮想環境が構築されます。念のため、VirtualBoxで仮想環境が出来ているか確認すると、きちんと出来ているのが分かります。
ホストOSのブラウザで、以下のURLにアクセスすると、プロビジョニング機能を使って構築したhttpdの動作確認ができます。
http://192.168.33.10/guest_data/test.html
起動した仮想環境へは、sshをつかってアクセスすることもできます。TeraTermなどのターミナルエミュレータから次のとおりアクセスします。
| 設定 | 値 |
|---|---|
| ホスト | 192.168.33.10 |
| ポート番号 | 22 |
| ユーザ名 | vagrant |
| パスワード | vagrant |
>vagrant status Current machine states: default running (virtualbox)
仮想環境の構成変更
Vagrantfileを修正したときは、再度設定をreloadする必要があります。その際、仮想マシンがいったんシャットダウンされますので注意してください。また、プロビジョン機能を使っている場合は、vagrant provisionコマンドも実行してください。
> vagrant reload > vagrant provision
このようにVagrantfileさえあれば、同じ環境で仮想環境を構築できます。Vagrantfileはソースコードですので、開発チーム内でGitなどを使ってバージョン管理を行っておけば、開発環境をすべての開発メンバーで統一させることも容易です。
仮想環境の停止/破棄
Vagrantをつかうと仮想環境の停止や破棄もコマンドで行うことができます。仮想環境を停止するときは、次のコマンドを実行します。
> vagrant halt
仮想環境を破棄するときはコマンドを実行します。
> vagrant destroy
業務システム構築の現場でのインフラ技術は、ネットワーク/OS/ミドルウエアなど異なるレイヤーの技術や製品/ツールの理解だけではなく、それらのコンポーネントの関連性やバージョンによる差異などを正しく把握する技術や、本番環境で動的に変化するリソースや構成を効率よく管理する技術が求められます。また、数ある製品や技術の特徴をつかみ、システム全体を俯瞰したうえで比較検討し、組み合わせて利用する能力も求められます。
そのため、新人エンジニアのOJTなどを経験したことのある方は、思い当たるかもしれませんが「この仕事は、○○技術だけでなく、△△と□□との関連も分かってないと任せるのは難しい、すべて説明するぐらいだったら、自分でやってしまったほうが早い」となってしまい、後続のエンジニアを育成するのが難しくなってしまいます。
筆者は、インフラ技術を習得する最良の方法は、プログラミング言語の習得と同じく、「自分で作ってみる」ことだと思っています。仮想化技術を使えば、本連載でご紹介するツールなどを使って手軽にインフラ構築を学習できるのでおすすめです。
おわりに
今回の記事では、コードによるインフラ構成管理の基礎とVagrantをつかった仮想開発環境の構築手順について紹介しました。
次回の記事では、本格的なプロビジョニングツールであるChefを使ってのインフラ構築の手順を紹介します。

