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インフラ構成管理ツールを使いこなす!コードではじめるサーバ構築

Vagrantでアプリケーション開発環境をローカルPCに作ってみよう

インフラ構成管理ツールを使いこなす! コードではじめるサーバ構築 第2回

ファイル同期設定

 開発環境をつくると、ホストOSとゲストOSでファイルのやり取りが必要になってきます。Vagrantでは、ホストOSとゲストOSでフォルダを同期する機能があります。

フォルダ同期
フォルダ同期

 この機能を利用するには、まずホストOSに任意のフォルダを作成します。筆者の環境では、Vagrantfileを配置したフォルダに”host_data”フォルダを作成しました。つぎにVagrantfileに以下の設定を行います。これにより、ホストOSの”host_data”フォルダとゲストOSの” /guest_data”が同期されます。

リスト5 Vagrantfileのフォルダ同期設定(Vagrantfileの抜粋)
# 8. フォルダ同期機能
config.vm.synced_folder "host_data", "/guest_data"

プロビジョニング設定

 プロビジョニングとは、必要なものをあらかじめ準備しておくという意味で、ハードウエアやサーバの自動構成や仮想環境のリソース(CPU、メモリ、ストレージ、アプリケーションなど)を割り当てることをいいます。Vagrantでは、仮想環境構築時にあらかじめ用意したシェルスクリプトを実行したり、ファイルを配置したりできます。また、Chefなどのプロビジョニングツールと連携して仮想環境を構築できます。なお、Chefについては、次回以降の連載でご紹介する予定ですので、今回はもっともシンプルなシェルスクリプトによるコマンド実行の例について説明します。

 まず、Vagrantでシェルを実行するには、config.vm.provision :shellを設定します。次の例では、シェルをinlineで実行し、コンソールに”hello world”を出力する例です。

リスト6 Vagrantfileのシェル実行(Vagrantfileの抜粋)
config.vm.provision :shell, :inline => "echo hello world"

 実行したいコマンドを別ファイルに書いて一括で実行することもできます。次の例では、"httpd-provision.sh"というファイルに書かれたコマンドを実行するための設定です。httpd-provision.shは、Vagrantfileを格納したフォルダ内に用意します。

シェルによるプロビジョニング
シェルによるプロビジョニング
リスト6 Vagrantfileのシェル実行(Vagrantfileの抜粋)
config.vm.provision :shell, :path => "httpd-provision.sh"

 サンプルのhttpd-provision.sh は、CentOSにhttpdをインストールしサービスを起動するためのコマンドを設定しています。また、httpdの公開フォルダである/var/www/htmlとさきほどのVagrantフォルダ同期機能で指定した、ゲストOSの”/guest_data”フォルダをリンクしています。

リスト7 httpd-provision.shの設定(httpd-provision.shの抜粋)
sudo yum -y install httpd
sudo service httpd start
ln -fs /guest_data/ /var/www/html

 これを実行すると、ゲストOSにhttpdがインストール/起動され、ゲストOSの"guest_data"フォルダと同期されているホストOSの"host_data"フォルダ内のhtmlファイルがブラウザから確認できます

 また、セットアップ時にあらかじめゲストOSに任意のファイルを配置することもできます。次の例では、ホストOS上に用意したtest.htmlをゲストOS上の"/guest_data"フォルダに配置しています。

リスト8 Vagrantfileのファイル設定(Vagrantfileの抜粋)
config.vm.provision "file", source: "test.html", destination: "/guest_data/test.html"
Vagrantのプラグイン機能

 Valgrantは、さまざまなプラグインが用意されています。プラグインを導入することで仮想環境をより便利に構築できます。よく使われるプラグインを簡単にご紹介します。

 

 Vagrantで構築した環境のスナップショットを取得できるプラグインです。設定変更を行うとき、操作の前に復元ポイントを設定しておくと、操作内容をロールバックできます。たとえば、ミドルウエアをインストールするためのシェルをテストするときなどに復元ポイントを設定しておけば、インストール前の状態にロールバックできます。

 

 次回の記事でご紹介するプロビジョニングツールである「Chef」を、Vagrantで作成した仮想環境に自動でインストールするためのプラグインです。仮想環境の起動時にChefをインストールできるので、仮想環境を起動したら、そのままChefを使ってOSやミドルウエアの詳細な設定を行うことができます。

次のページ
Vagrantによる仮想環境の運用管理

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるLaravel実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 阿佐 志保(アサ シホ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。 2026年時点での登録メンバは約50名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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