ファイル同期設定
開発環境をつくると、ホストOSとゲストOSでファイルのやり取りが必要になってきます。Vagrantでは、ホストOSとゲストOSでフォルダを同期する機能があります。
この機能を利用するには、まずホストOSに任意のフォルダを作成します。筆者の環境では、Vagrantfileを配置したフォルダに”host_data”フォルダを作成しました。つぎにVagrantfileに以下の設定を行います。これにより、ホストOSの”host_data”フォルダとゲストOSの” /guest_data”が同期されます。
# 8. フォルダ同期機能 config.vm.synced_folder "host_data", "/guest_data"
プロビジョニング設定
プロビジョニングとは、必要なものをあらかじめ準備しておくという意味で、ハードウエアやサーバの自動構成や仮想環境のリソース(CPU、メモリ、ストレージ、アプリケーションなど)を割り当てることをいいます。Vagrantでは、仮想環境構築時にあらかじめ用意したシェルスクリプトを実行したり、ファイルを配置したりできます。また、Chefなどのプロビジョニングツールと連携して仮想環境を構築できます。なお、Chefについては、次回以降の連載でご紹介する予定ですので、今回はもっともシンプルなシェルスクリプトによるコマンド実行の例について説明します。
まず、Vagrantでシェルを実行するには、config.vm.provision :shellを設定します。次の例では、シェルをinlineで実行し、コンソールに”hello world”を出力する例です。
config.vm.provision :shell, :inline => "echo hello world"
実行したいコマンドを別ファイルに書いて一括で実行することもできます。次の例では、"httpd-provision.sh"というファイルに書かれたコマンドを実行するための設定です。httpd-provision.shは、Vagrantfileを格納したフォルダ内に用意します。
config.vm.provision :shell, :path => "httpd-provision.sh"
サンプルのhttpd-provision.sh は、CentOSにhttpdをインストールしサービスを起動するためのコマンドを設定しています。また、httpdの公開フォルダである/var/www/htmlとさきほどのVagrantフォルダ同期機能で指定した、ゲストOSの”/guest_data”フォルダをリンクしています。
sudo yum -y install httpd sudo service httpd start ln -fs /guest_data/ /var/www/html
これを実行すると、ゲストOSにhttpdがインストール/起動され、ゲストOSの"guest_data"フォルダと同期されているホストOSの"host_data"フォルダ内のhtmlファイルがブラウザから確認できます
また、セットアップ時にあらかじめゲストOSに任意のファイルを配置することもできます。次の例では、ホストOS上に用意したtest.htmlをゲストOS上の"/guest_data"フォルダに配置しています。
config.vm.provision "file", source: "test.html", destination: "/guest_data/test.html"
Valgrantは、さまざまなプラグインが用意されています。プラグインを導入することで仮想環境をより便利に構築できます。よく使われるプラグインを簡単にご紹介します。
Vagrantで構築した環境のスナップショットを取得できるプラグインです。設定変更を行うとき、操作の前に復元ポイントを設定しておくと、操作内容をロールバックできます。たとえば、ミドルウエアをインストールするためのシェルをテストするときなどに復元ポイントを設定しておけば、インストール前の状態にロールバックできます。
次回の記事でご紹介するプロビジョニングツールである「Chef」を、Vagrantで作成した仮想環境に自動でインストールするためのプラグインです。仮想環境の起動時にChefをインストールできるので、仮想環境を起動したら、そのままChefを使ってOSやミドルウエアの詳細な設定を行うことができます。


