なお、今回の説明は、Oracle Cloud上にデータベースサービスの環境をすでにお持ちであることを前提に進めます。データベースサービスの環境をお持ちでない方は、こちらの記事を参照してトライアル環境を取得してみてください。
また、スキーマサービスを前提として手順を記載していきますが、ほとんどの項目はインスタンスサービス(Database as a Service)でも同様に適用できるはずです。
REST APIコンソール
まず、REST APIを作成するためのコンソールにアクセスします。
Oracle Cloudにログインした直後のダッシュボードページから、データベース・スキーマサービスの「サービス・コンソールを開く」をクリックします。
コンソールのトップページが表示されます。ここで上段のSQL Workshopのプルダウンメニューから「RESTful Services」を選択します。
この画面がREST APIを作成・管理するときのホームページとなります。次図のように、サンプルのモジュールがあらかじめ1つ用意されています。このモジュールをクリックしてみると、empテーブル[1]にアクセスする一連のAPIを確認することができます。
注
[1]: empテーブルは社員をイメージしたテーブルで、サンプルテーブルとして用意されています。
REST APIの構造を理解されている方は、このAPI設定をいくつか確認してみることで「あーなるほど」と設定方法について概ね理解できるかもしれません。
以降では、基本的なユースケースに沿ってREST APIの作成方法を説明していきます。
REST API設定の構造
REST API設定は次の3つのコンポーネントで構成されます。
- モジュール
- トップレベルのコンポーネント。このAPIへのアクセスに必要な権限の設定やCORS設定を行う。
- URIテンプレート
- 各APIのURIを設定する。
- ハンドラー
- HTTPメソッドごとにどのようなアクションを実行するかを設定する。URIテンプレートごとに作成する。
モジュール、URIテンプレート、ハンドラーの各コンポーネントの関係を図で表すと、次のようになります。
この図のとおり、各APIはURIテンプレートの文字列、そしてハンドラーが指定するHTTPメソッドによって一意に識別され、アクセスすることができます。追加でモジュールに各URIテンプレートに共通するURIプリフィックスを設定することもできます。
それではREST APIの設定を進めていきましょう。