「プラットフォーム型」で提供される機械学習サービス
プラットフォーム型は、機械学習による分析を行う環境を提供する形態です。機械学習による分析環境のみを提供しているものから、ビジュアライズ分析やレポーティングと合わせた環境を提供しているものがあります。PaaS(Platform as a Service)として提供されている環境を利用すれば、専用の物理サーバーを用意する必要がありません。
機械学習というテクノロジーに注目が集まるにつれて、機械学習を組み込んだサービスを開発・提供するための環境も求められるようになりました。ただし、機械学習を行う場合には「ビジネススキル」「分析スキル」「ITスキル」という3つのスペシャリティが必要です。そのため、これまでは機械学習を行いたくともチャレンジできるレベルの人材を集められず、プロジェクト化できなかったケースが少なくありませんでした。
しかし、プラットフォーム型の機械学習サービスが提供されてきたことによって、「分析スキル」や「ITスキル」で求められるハードルが大幅に下がったと感じています。
プラットフォーム型のメリット
プラットフォーム型で提供される機械学習サービスは、機械学習を行うに当たって必要なスキルを低減してくれます。
分析スキルに関しては、過去には機械学習のアルゴリズムを一から理解する必要がありましたが、そのパラメータとして何が必要なのか、どんなデータを分析できるのかナビゲートしてくれるものがあります。また、機械学習で作成したモデルのテストを自動化し、テスト結果を比較するための指標をわかりやすく表示してくれます。
ITスキルに関しても、大量データのロードや変換を行うための手順を簡単化しているものや、PaaSとして提供されているものであれば、運用の大部分をクラウド側に任せることができます。さらに、ユーザーが学習モデルを作成するため、組み込み型のように限られた業務ではなく、環境が許す範囲でさまざまな業務に合わせて機械学習を利用することができます。
プラットフォーム型のデメリット
デメリットとしては、プラットフォーム型はそれぞれに特徴があるため、特定のツールに頼りすぎてしまうと、それ以外のツールを使うときにノウハウを活かせない場合があります。アルゴリズムのチューニングを自動化し、モデルのテストを自動化しているサービスがありますが、中でどんなことが行われているか、ある程度理解していないと、そのプラットフォームにロックインされる危険があります。
また、あくまでプラットフォームのため、アプリケーションへ機械学習機能を組み込む際には、そのための工数が発生します。
まとめ:自由度と制約、用途の見定めが肝心
プラットフォーム型は組み込み型に比べると応用範囲は広く、PaaSとして提供されていれば運用の大部分をクラウド側に任せられますが、その環境が扱える範囲のデータ量や種類、提供しているアルゴリズムの種類に制約があるのが普通です。自由度、利用の容易さと制約とのトレードオフを見極める必要があります。
また、どのような業務にどんなイメージで機械学習を使っていきたいのかを考えるのはユーザーの役目です。利用可能なデータ量やアルゴリズムが十分かどうかは、サービス選定のポイントになります。また、実際に手を動かす人は限られるので、その方のレベルにあった操作性を提供していることもポイントになります。
