グレープシティは、Webブラウザ上でExcelライクなユーザーインターフェースを実現する、HTML5スプレッドシートウィジェット「SpreadJS 9J」のリファクタリング版を、7月27日に発売した。税別の開発ライセンス価格は120000円。
SpreadJSは、ウェブブラウザ上でExcelライクなUIを実現するJavaScriptライブラリで、HTML5のCanvas上にクライアント側のUIウィジェットとしてスプレッドシートを描画し、Excel互換機能を提供する。スパークラインや条件付き書式、グループ化、フィルタリングなど、データの視覚化と分析をサポートする高度な機能を備えている。
リファクタリング版は、従来なら約800kBあったコアモジュールを約400kBまで軽量化しているので、プラグインにおけるファイルサイズに上限のあるサイボウズのKintoneにもアップロードできる。また、jQueryに依存しないため純粋なJavaScriptライブラリでも実行可能で、余分な読み込みが行われないため、より高速な処理を実現する。
さらに、類似な機能のメソッドを統合し、APIをよりシンプルにするとともに、一部設定ではECMAScript 5のようなプロパティが使えるので、わかりやすく可読性の高いコードが書ける。
今回、発売された「SpreadJS 9J」のリファクタリング版では、従来のExcelIOサービスに代わって、クライアントサイドExcelIOとExcelIOコンポーネントを提供する。クライアントサイドExcelIOは、クライアントサイドのブラウザで描画処理を行うため、外部サーバとの通信に制約がある場合でも、クローズドな環境でExcel入出力機能を利用できる。
ExcelIOコンポーネントは、サーバサイドのExcel入出力用DLLライブラリとして提供しており、Visual Studioによるカスタマイズにも対応しているので、ユーザーの要望にあわせた入出力機能の実装を可能にしている。
このほか、専用APIによるシートの印刷機能や、テーブル作成時のスライサー機能を搭載し、従来のExcel 2007スタイルに加えて、3種類のExcel 2013スタイルおよび2種類のExcel 2016スタイルも選択できる。
「SpreadJS 9J」の対応ブラウザは、Internet Explorer 9以降、Microsoft Edge、Chrome、Firefox、Safari 5.1以降で、Android用ブラウザには非対応。ExcelIOコンポーネントの対応OSは、Windows 10/8.1/8/7、Windows Server 2012 R2/2012/2008 R2/2008。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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