計測にGoogleアナリティクスを選択するメリット
上記のように、計測ツールを利用することでスマホアプリに関するさまざまな計測を行うことができます。
本連載では、いくつかある計測ツールの中でGoogleアナリティクスを利用してアプリの計測について述べていきますが、では、幾つかある計測ツールの中で、Googleアナリティクスを計測ツールとして採用することのメリットとはなんでしょうか。大きく分けて2つあると考えられます。
(1)基本無料であること
Googleアナリティクスの利用料は法人利用、個人利用問わず基本的に無料です。計測ツールとして他に著名なものとしてAdobe社が提供するAdobeAnalytics(旧名SiteCatalyst)がありますが、こちらは有料となります。
GoogleAnalytcisにも有料版が存在します。有料版と無料版の違いはこちらのサイトをご参照ください。大きな違いは1か月あたりの1プロパティ辺り上限ヒット数[1]やサービスレベルの保証となりますが、無料版でも十分に使用には耐えうる内容となっています。また、計測できる内容についての違いはないので、アプリの初期構築時にGoogleアナリティクスを導入する場合は、初期は無料版で、ダウンロード数やユーザ数が増えてきた段階で有料版へのアップグレード導入を検討するのが良いかと思います。既にストアにリリースされているアプリに導入する場合にも、ダウンロード数を見て、無料版の範囲に収まるかどうかを検討するのが良いかと思います。
(2)Googleの提供する各種サービスと連動した分析が可能
Googleアナリティクスは上述したように、Web計測のプラットフォームでもあり、また、広告効果を計測する機能も備わっています。スマホアプリにGoogleアナリティクスを導入することで、これらと連動して分析を充実させることができます。例えば、「スマホアプリを計測するメリット」でご紹介したような、どの広告がどのくらいアプリのダウンロードに貢献したかについてもGoogleアナリティクスで計測することが可能です。また、アプリから収集した情報を元に、リマーケティングリストを作成することもできます。
アプリから収集された情報については、Webサイトと同じプロパティを設定することで、Webとスマホアプリの計測結果を同じビュー[2]を使って分析をすることが可能です。このような横断的な観点を1つのプラットフォームで見ることができるのは、複数のツールを管理する手間が省け、運用者の負担の軽減にもつながります。
注
[1] プロパティ:計測データの送信先。ヒット:計測データが送信された回数。
[2] ビュー:計測したデータを表示する画面。データをさまざまなフィルタやグラフで見ることが可能。
モバイルアプリにGoogleアナリティクスの導入条件・導入方法
ここからはGoogleアナリティクスの導入条件・導入方法概要について記述します。各言語に対してSDKが提供されていますので、これをインストールすることで計測が行えるようになります。
導入可能な言語
Android
Javaが用意されています。GoLangについては公式ページ上に案内がないため、SDKは用意されていないようです。
iOS
GoogleアナリティクスはGoogleが提供しているからAndroidのみ導入可能かと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、iOS用も用意されています。Objective-C、Swiftいずれでも導入可能です。
また、iOS、Android両OS上で動作するアプリを作成できる開発環境、Unityでも使えるよう、モジュールが用意されています。
導入方法
それぞれの言語について、GoogleがSDKを用意しています。各SDKはライブラリのバージョン管理ツールを利用して簡単にインストールすることができます。Swift、Objective-CであればCocoapods、JavaであればGradleを利用しますので、定義を記載の上、ビルドを行うことでSDKのインストールは完了となります。Unityの場合はモジュールを手動でダウンロードして所定の場所へ配置することが必要となります。
終わりに
初回は、アプリを取り巻く現状、スマホアプリを計測する意義、Googleアナリティクスを導入する前段の知識についてご紹介させていただきました。スマホアプリの世界は展開が早く、生き残るためには効果的な改善を素早く加えていく必要があります。計測ツールをうまく活用することで、スマホアプリに関するユーザの行動を把握し、効率よく改善ポイントを見つけ出すことができるようになるでしょう。
次回からは、コードを交えながら、Googleアナリティクスでできることを具体的にご紹介致します。
