手法の活用例
UXデザイン実践の際に活用できる、さまざまな手法があります。手法をたくさん知っているに越したことはありませんが、大事なのは手法の内容よりも使いどころを知っておくことです。手法自体を知っていても、どうそれを使うかを間違えてしまうと、無駄な時間を費やし非効率的になってしまいます。以下、Yahoo!知恵袋におけるUXデザインの活用例をあげ、手法の使いどころを紹介します。
ユーザーインタビューで思いもよらないニーズを発見
Yahoo!知恵袋では、2015年に質問投稿数を増やす目的でAndroidアプリをリニューアルするプロジェクトが始まりました。そのとき、ターゲットユーザー(中高生をメインとして考えていました)に対してのインタビューを実施することになりました。開発メンバーが普段直接関わる機会がないターゲット層だったため、インタビューを行いました。ユーザーがYahoo!知恵袋をどう使っているのか、どのように使いたいというニーズがあるのか。それを、しっかり把握した上でサービスのリニューアルを進めたいというのが狙いでした。
インタビュー対象者の条件:
- 中高生をメインとした学生(大学生含む)
- Yahoo!知恵袋で質問を投稿したことがある人(3か月以内)
- 既存のAndroid知恵袋アプリユーザー
ユーザーインタビューを実施したことにより、開発メンバーが想定していなかった発見がいくつもあがりました。以下、その例を紹介します。
発見したニーズ
特定のカテゴリーを見ている人や特定のワードを検索する人がいて、想像以上に10代の興味関心には多様性がある(文学・スポーツ・芸能人・釣りなどバラバラ)という発見がありました。Yahoo!知恵袋のトップページには、閲覧数の多いQ&Aランキングを表示していましたが、いま話題のQ&Aよりも、自分好みのカテゴリーのQ&Aを見たいというニーズが多いのではないか、という気づきがありました。
ニーズから導き出した改善案
インタビュー実施による発見から、Yahoo!知恵袋トップページで、自分の好みに合わせてカスタマイズしたQ&Aを表示できるように変更しました。
図3 Yahoo!知恵袋Android版:トップページ変更前(左)、トップページ変更後(右)
リニューアル後は、当初目的としていた質問投稿数の増加だけでなく、質問への返信数、回答への返信数が増加するという結果が出ました。さらにアプリの利用時間まで伸びました。
