odはFILE...
に指定したファイルの内容をダンプします。出力レコードは、ファイル先頭からのオフセット、ダンプデータで構成されています。
ダンプとは、ファイルがディスクに格納されている情報をそのまま見るために、見やすい形に変えて表示することです。通常キャラクタ端末(TTY)は、キャラクタ文字しか表示できませんから、ファイルにキャラクタ文字以外のデータが入っている場合は文字化けしてしまいます。そこで、ダンプによってディスク上に01000010(2進数)として記録されているデータを、102(8進数)や42(16進数)のように変換して表示します
オフセットとは、ある基点から単位量移動したところという表現で、位置を表す方法です
- ① -j BYTE
ダンプを開始するバイト位置を「BYTE」に指定します。「0x」または「0X」で始めると16進数での指定となります。また、それ以外で「0」から始めると8進数での指定となり、そうでなければ10進数での指定となります。
指定する数値の末尾に「b」を付けると512倍、「k」を付けると1024倍、「m」を付けると1048576倍の値を指定した場合と同じになります。例えば「-j 512」とするのと「-j 1b」とするのは同じです。
- ② -t TYPE[z]
- 出力する形式を「TYPE」に指定します。出力形式は、タイプ指定文字によって構成されます。タイプ指定文字は次に示すとおりで、末尾に「z」を付与すると、形式の指定に関わらず、印刷可能なASCII文字の表示を追加します。
タイプ指定文字 | 意味 |
---|---|
c | ASCII文字かバックスラッシュ付きのエスケープ文字 |
d | 符号付き10進数 |
f | 浮動小数点数 |
o | 8進数 |
u | 符号なし10進数 |
x | 16進数 |
- ① FILE...
- ダンプするファイルをスペースで区切って指定します。ワイルドカードによる指定も可能です。省略時には、標準入力から読み込みます。
# cat fl001
fl001
# od -t xz fl001
ファイル「fl001」の内容を16進数でダンプする0000000 30306c66 00000a31 >fl001...<
0000006
# od -t c fl001
0000000 f l 0 0 1 \n
改行を表す0000006
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本コンテンツは「UNIXコマンド辞典 ビギナー編」(2003年)を元にWeb用に再編集したものです
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