「両利きの力」をどう磨く?
では、こうした両利きの力をどのようにして獲得していけば良いのでしょうか。片方を得るのにも相応の時間を必要とします。結論としては、「時間をかけて経験を深めていく」ということになるのですが、いくつか工夫したいことがあります。
一つは、まずチームワークを前提とすること。自身に不足している専門性については、チームのフォーメーションによる補完を考えましょう。二つ目は、段階的な獲得を進めること。いきなり実践で学ぼうというのは手っ取り早く聞こえますが、実際には相当なハードルを伴います。入り口としての知識習得の機会、その次の段階としてパイロット的なプロジェクトでの試行など、丁寧な段階設計を行いたいところです。
三つ目としては、チーム自体にも必要な専門性が欠けており、メンタリングできる人材がいない(仮説検証やアジャイル開発の経験者がいない)場合、外部からメンターを招へいすることを計画に折り込みましょう。成長に時間をかけることに腹をくくる分、時間の短縮につながる作戦をあわせるのがセオリーです。
さて、ここでは両利きの対象として「仮説検証」と「アジャイル開発」を挙げましたが、これはあくまでプロダクトマネージャーの場合です。皆さんが開発者や、デザイナーである場合は、両利きの対象も異なります。「作る」と「仮説検証」であったり、「デザイン」と「アジャイル」という利かせ方も考えられるでしょう。
一つの専門性を極めていくという選択肢はもちろんあります。一方で、異なる専門性の間で起こりがちな二項対立を突破したり、チーム全体としての機動性を高めたりする鍵は両利きにあります。両利きを手にして伸ばしていく、そうしたキャリア形成は、自身の独自性も高めていくことになるでしょう。
今回の「プロダクトマネジメントで知っておくべき重要なこと」
「仮説検証」と「アジャイル開発」の両利きを目指そう
プロダクトマネジメントに必要なスキルは広範囲に及びます。PMが身につけるべきことも、一見「あらゆるスキル」といったあいまいな目標になりそうですが、「仮説検証」と「アジャイル開発」の両利きを目指すことが重要です。
これによって、専門性の分かれたチームをつなぎプロダクトづくりの機動性を増すことができます。
