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「手段としてのデザインを超えていきたい」 つだしんごさんがYouTubeの先に見据えるものとは

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今後YouTubeで取り組みたいのは「エンタメづくり」

――YouTubeのコンテンツを作るときに意識していることはありますか?

Twitterでバズったものを少しリメイクして投稿したり、ほかのYouTuberの方の動画を拝見し、再生数が伸びているものを参考にすることもあります。再生数が多いということは、それがYouTubeで求められているということ。“YouTube”というプラットフォームだからこその需要は意識するようにしています。

また、デザインを多くの方に共感してもらえるような楽しめるものにしたいという思いがあるので、プロがデザインを教えるといったスタンスではなく、デザイナーではない一般の方の目線に合わせることもとくに心がけています。

その目線を知るために僕が日々行っているのは、一般の方にウケているコンテンツをとにかく享受することです。ビジネス系のコンテンツの方が個人的にはよりワクワクするのですが、少し自分の好みや関心と違っていても、多くの方が観ているYouTuberさんの動画をイチ視聴者としてしっかり楽しむ。Twitterでも同じなのですが、とても大切にしています。

――大晦日に配信を始められてから数週間経ちましたが、実際に投稿を行ってみた感想はいかがですか?

動画の毎日更新がYouTubeの登竜門のように思っていましたし、僕も1年くらい始めるのを躊躇していたのですが、語弊を恐れずに言えば、想像していたより簡単だなというのが正直な感想です。もちろんTwitterよりも投稿までに準備も時間も必要ですが、気持ちとしてはTwitterにツイートするように発信できますし、動画だからこそ伝えたいことをよりわかりやすく届けることもできる。収益化を目指すのであれば別の視点も必要かもしれませんが、それよりもひとつの発信ツールとして魅力を感じています。

またYouTubeは、YouTube Studioと呼ばれる分析ツールが充実しています。動画の何分あたりまで視聴されているのか、どこで離脱されているのかといったデータを細かく把握できるのは、YouTubeならではの良さ。Twitterなどだと大まかな数字しかわからず、どんな発信が求められているのかわからないこともありますが、YouTubeは課題がどこにあるのか、何が良かったのかを数字やデータで知ることができるのでとてもやりやすいです。

――「2021年はYouTubeに力を入れる」とTwitterにも投稿されていましたが、今後の目標や展望についてお聞かせください。

YouTubeでやりたいのは、エンタメを作ることです。デザイナーの視点からデザインを教えるのではなく、デザイナー視点を持ったひとりのタレントとして、コンテンツのおもしろさを追求していきたいです。

たとえばサッカーでも、プレーをするのが楽しいから選手になりたいと思いますし、漫才やコントを観て大爆笑したから芸人を目指したなど、なにかになりたいと思う根底には楽しかった経験があるはず。いまはデザインが少し崇高なものになっているので、純粋にデザインを楽しめる機会が減っているように感じます。

もちろんデザインはとても奥が深いもので、一言で伝えられない領域もたくさんあります。ですがその入口としては“ただおもしろい”という気持ちだけで十分だと思うんですよね。コンテンツとして一般の方にウケるような“めっちゃおもしろい”ものを追求しながら、そこに少しずつデザインの魅力や知識などの要素を加えていく。それにより、多くの方が楽しみながらデザインについて知ることができるようなエンタメを作っていけたらと思っています。

一方、僕個人として最近感じているのは、デザイナーにできることは限られているということです。

僕たちの身の回りにデザインは溢れていますし、デザイン思考という言葉がビジネスシーンでも広く用いられているように、デザイナー視点で物事を見ることはひとつのスキルにもなりえます。デザインは誰かの思いを代弁して伝えるコミュニケーションツールとしてとても優れていますが、感動や笑い、喜びを生むツールなのかと言われればそういうわけではない。あくまでほかに「目的」があって、その「手段」としてデザインは使われるわけです。

ですが僕はそれを超越していきたい。最終的には、人を感動させたり、笑わせたりすることができる“コンテンツクリエーター”を目指していけたらと思っています。そう考えると、自分が作ったコンテンツを気軽に見てもらえるYouTubeは最強のツールなんですよね。

一応チーム内では、2021年中にチャンネル登録者数30万人という目標を掲げてはいますが、YouTubeでどういった反応があり、今後どのように伸びていくのかはまだ正直想像ができません。まずは、ひとりのデザイナーとして挑戦する姿を見てもらえたら嬉しいです。

――つださん、ありがとうございました!

この記事の続きは、「CreatorZine」に掲載しています。 こちらよりご覧ください。

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