反響を集めたCGに関するSNSの投稿 見えたのは“一般消費者”の需要
――3DCG制作サービス「RIGNA CG LABO」の内容や特徴、強みについて教えてください。
柳父 現在のメインは、建築パースなどの内装設計をCG化することです。ただ2020年の後半ごろから、本業の家具事業でつながりのあるメーカーさんのカタログのCG化も行うようになりました。通常だと実際にスタジオを借りてそこに家具を配置して撮影をする必用がありますが、CGを活用することで、プロダクトがもつ物語の世界観としていちばんふさわしい場所を作り出すことができます。
またRIGNA CG LABOの技術を活用した取り組みのひとつに、リグナテラス東京のバーチャルショールーム立ち上げがあります。2020年4月に緊急事態宣言が発令されたときにリグナテラス東京も臨時休業していたのですが、こういった状況下でもお買い物を楽しんでいただきたいという思いから、3Dデータを活用したバーチャルショールームを制作しました。バーチャルショールームでは、表示された家具やインテリアのリンクなどを埋め込むこともできるため、ECサイトから購入することも可能に。店舗を訪れることはできなくても、まるで店舗のなかにいるような体験をしてもらうことができたと思っています。
家具販売事業はC向けをメインに展開していますが、CG制作事業のクライアントのほとんどは企業さんです。ただ、弊社で制作しているCGをTwitterで投稿したときにたくさんの反響をいただいたのですが、その際に「引っ越したてのきれいな家の内装をCGで残しておきたい」、「外観を写真でおさめようとすると電柱などがあってきれいに撮影できないのでCGにしたい」といった声も多くいただいた。予想以上に、一般消費者の方にも需要があることを実感しました。
いまは家具販売とCG制作事業の棲み分けがしっかりなされていますが、ゆくゆくはそれぞれをミックスしていけたらと考えています。
現在CG制作事業部にはおよそ50名が在籍しています。内装設計や工事の施工管理に携わっていたり、大学で建築を学んでいたメンバーが多いですね。