JavaScript/TypeScriptランタイム環境であるDeno開発チームは、最新バージョンとなる「Deno 1.9」を4月13日(現地時間)にリリースした。
「Deno 1.9」では、これまでのHTTPサーバであるstd/httpに代わって、新たにネイティブHTTP/2サーバAPIをRust用のライブラリであるhyperを使用して構築し、std/httpと比較してhello-worldスループットを48%向上している。
また、従来のバイナリ形式によるJavaScriptとRust間でのシリアル化に代わって、V8とRustで直接シリアル化するserde_v8によって、スループットとレイテンシの向上を可能にするとともに、高負荷やボトルネックを改善し、最大3倍の高速化を実現した。
そのほか、Blob URLのサポートとfetchの改善、インポートステートメントにおいてレジストリを補完できるLSPの導入、--allow-envおよび--allow-runによる環境変数やサブプロセスの指定、インタラクティブなパーミッションプロンプトの追加、Deno.listenTlsにおけるALPNのサポート、いくつかのAPIの安定化および非推奨化、TypeScriptによるクラスフィールドの処理を標準のECMAスクリプトセマンティクスに合わせるuseDefineForClassFieldsオプションの追加などが行われている。
- 関連リンク
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です