NVIDIA、どこでもメタバースアプリケーションを設計、公開、運用、体験できるクラウドサービス「NVIDIA Omniverse Cloud」を発表

　米NVIDIAは、アーティスト、開発者、エンタープライズチームがどこでもメタバースアプリケーションを設計、公開、運用、体験できる包括的なクラウドサービススイートであり、初のSaaSおよびIaaS製品である「NVIDIA Omniverse Cloud」を9月20日（現地時間）に発表した。

　NVIDIA Omniverse Cloudを使用することで、個人やチームはローカルのコンピューティング能力を必要とせず、ワンクリックで3Dワークフローを設計およびコラボレーションする機能の体験が可能になる。

　グラフィックスおよび物理シミュレーション用のNVIDIA OVX、高度なAIワークロード用のNVIDIA HGX、高性能で低遅延のメタバースグラフィックスをエッジに提供するグローバル規模の分散型データセンターネットワークであるNVIDIA Graphics Delivery Network（GDN）で構成されており、Omniverse Cloud Computer上で実行される。

　NVIDIA Omniverse Cloudには、3Dデザイナとチームが共有のUniversal Scene Description（USD）ベースの3Dシーンとデータにアクセスして、自由にコラボレーションできる「Omniverse Nucleus Cloud」、NVIDIA RTX GPUを持たないユーザーが、デザイナーやクリエータがUSDベースの仮想世界を構築するためのアプリであるOmniverse Create、レビューと承認のためのアプリOmniverse View、ロボットのトレーニングとテスト用のNVIDIA Isaac SimといったOmniverseリファレンスアプリケーションのストリーミングを可能にする「Omniverse App Streaming」、研究者、開発者、企業が物理的に正確な3D合成データを生成し、カスタム合成データ生成ツールを簡単に構築して認識ネットワークのトレーニングと精度を加速し、NVIDIA AIクラウドサービスと簡単に統合できるようにする「Omniverse Replicator」、ユーザーと企業が複数のクラウドコンピューティングインスタンスを利用して、レンダリングや合成データ生成などのOmniverseタスクのスケールアウトを可能にする「Omniverse Farm」、スケーラブルなロボティクスシミュレーションアプリケーションおよび合成データ生成ツールによって、写真のようにリアルで物理的に正確な仮想環境を強化し、AIベースのロボットを開発、テスト、管理する「NVIDIA Isaac Sim」、大規模で物理的に正確なマルチセンサシミュレーションを実行するエンドツーエンドのシミュレーションプラットフォームであり、概念から展開まで自動運転車の開発と検証をサポートし、開発者の生産性を向上させることで市場投入までの時間を短縮する「NVIDIA DRIVE Sim」が含まれている。