理化学研究所(理研)量子コンピュータ研究センター(RQC)は、国産超伝導量子コンピュータ初号機の愛称を「叡(えい、英語表記は“A”)」に決定したことを、10月5日に発表した。
量子コンピュータは、量子物理の原理に従って計算を行う。「量子重ね合わせ」や「量子もつれ」といった量子力学に特有な現象を利用し、大量のデータを扱うシミュレーションや素因数分解など、さまざまな問題を高速で解けると期待されている。
特に「超伝導量子コンピュータ」は、RQCでセンター長を務める中村泰信氏が1999年に固体素子を用い、量子重ね合わせの制御に世界で初めて成功した超伝導量子ビットを用いている。
RQCでは、国産超伝導量子コンピュータ初号機(64量子ビット)の名称を、4月7日より一般公募していた。今回決定された「叡」の愛称は、聡明さと、量子コンピュータの情報処理における卓越性・先進性を表している。また、英語名をアルファベットの最初の文字である“A”とすることで、国産量子コンピュータ初号機である「叡」がRQC、そして日本にとって量子コンピュータ実機開発の第一歩であることも表現している。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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