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Developers Summit 2024 セッションレポート(AD)

ゼロからマイクロサービスに取り組むイオン、DB運用や組織課題の解決に「TiDB」が寄与できることとは

【15-B-6】【イオンスマートテクノロジー】マイクロサービス導入により生まれた組織課題に対するソリューションとしてのTiDB

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TiDBに集約し運用負荷を削減してアーキテクチャの選択肢を増やす

 これらマイクロサービスの技術的な課題は、システムアーキテクチャの実装の課題でもある。そのため、TiDBで直接解決するのは難しい。しかし「データベースをTiDBに集約すれば、アーキテクチャの実装の選択肢を増やせる」と香西氏は言う。たとえばマイクロサービスで良くあるのが、データベースで同じテーブルを見たい、データベースを共有したなどだ。TiDBでは、それらはかなりやりやすくなるはずだ。

メンテナンスによる運用負荷の改善
メンテナンスによる運用負荷の改善

 一方、マイクロサービスとリンクしない組織設計は、組織論の課題だ。これは適切なサービス分割ともリンクするので、セットで考える必要がある。適切なサービス分割が難しい中、組織も追従させるのは大変だ。結果的に組織構造はそのままで、マイクロサービス化されることは良くある。イオンスマートテクノロジーも、組織設計がないままマイクロサービスが始まり、DevとOpsが分離したまま運用されている。このように組織課題があるため運用負荷が増大しており、それを運用体制でカバーする状況が続いている。

 運用体制でカバーしている部分に対し、「TiDB Cloudならメンテナンスによる運用負荷の改善がかなり見込めるのではと考えています」と香西氏。スケールアップやバージョンアップ、DDLの実行やシャーディングの管理など、現状ではサービスを完全に停止した状態でメンテナンスを行うこともあるが、TiDB Cloudならばメンテナンス時間を入れずにオンラインで実施できると期待する。

 自動シャーディング、バージョンアップも、TiDBの分散システムの特性を生かし裏で自動処理される。シャーディングのホットスポットが発生する問題も、自動で調整してくれる。イオンスマートテクノロジーでは、シャーディングを多用しているので、その管理から解放される効果は大きいと期待している。

自動シャーディング&バージョンアップ
自動シャーディング&バージョンアップ

 またTiDBでは、単一のエンドポイントをアプリケーションが見ることでデータベースのシェアリングができる。そのためのアプリケーション側の改修も不要なのは大きなメリットだ。講演の最後に「TiDB Cloudが提供する無停止で実現される無限のスケーラビリティ、安定稼働によりもたらされる運用負荷の削減に、非常に大きな期待しています」と、香西氏は言うのだった。

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

 かつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリストとして、クラウド、データベース、ビッグデータ活用などをキー...

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丸毛 透(マルモ トオル)

インタビュー(人物)、ポートレート、商品撮影、料理写真をWeb雑誌中心に活動。

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