はじめに
本連載は、全12回のリレー形式で「FileMaker Pro」というデータベースソフトウェアを紹介していきます。前回は、 (株)ジーネクストの伊藤さんが、実際に簡単なシステムを作成しながら、FileMaker Proの機能や特徴について解説しました。今回はぴかいち(有)の今泉が、FileMaker Proのリレーション機能について、サンプルのデータベースを使って解説します。
まずは材料の説明から
記事に付属しているサンプルのファイル名は「ReportMaker.fp7」、システムのタイトルは「報告書作成システム」で、外部からの問合せやクレームなどの情報を社内で共有するためのシステムとします。
現在作成されている画面は「報告書詳細」「顧客詳細」「案件詳細」「社員詳細」の4つで、各画面上でレコードの追加・編集ができるようになっています。
1ファイルの中に以下のテーブルが存在します。
テーブル名 | 内容 |
clients | 顧客情報のマスタテーブル |
projects | 案件情報のマスタテーブル |
persons | 顧客に所属する担当者のマスタテーブル |
staffs | 社員のマスタテーブル |
reports | 報告書のデータテーブル |
どのテーブルもプライマリーキーとして、IDフィールドを持っています。
今回の目標は、リレーション機能を利用して、「顧客詳細」「案件詳細」「社員詳細」のどの画面からでも「報告書」にアクセスできるように編集し、その中でFileMaker Proのリレーションの設定方法や、考え方を理解することです。