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第9回 アプリケーションフレームワーク「Zen」によるWeb開発

SQLも使えるオブジェクトデータベース「CACHE'」を知る 9

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2007/12/05 16:06

Zenは、Cache' Server Page(CSP)とCache'のオブジェクトデータベース開発フレームワークを基礎として開発された、Webアプリケーションフレームワークです。今回は、提供されて間もないZenの機能紹介と、サンプルプログラムをもとに、簡単なZenページを作成してみましょう。

目次

はじめに

 Zenは、Caché Server Page(CSP)とCachéのオブジェクトデータベーステクノロジを基礎として開発された、Webアプリケーションフレームワークです。今回は、提供されて間もないZenの機能紹介と、サンプルプログラムをもとに、簡単なZenページを作成してみましょう。

 なお、Zenでは、グラフやメータといった、Scalable Vector Graphics(SVG)コンポーネントセットを使用して、Webアプリケーションに対話型グラフィックを追加できます。そのため、利用するブラウザもSVGをサポートしている必要があります。本稿では、Firefox 2.0を利用して解説を行いますが、Internet Explorerをお使いの際は、適宜Adobe SVG Viewerをインストールしてください。

対象読者

  • アプリケーション・システム開発をしている人
  • データベース関連の開発およびメンテナンスをしている人
  • JavaやC#でプログラミングしている人

Zenの概要と利点

 Zenは、コンポーネントをベースとするオブジェクト指向のWebアプリケーションフレームワークであり、Zenコンポーネントとデータベース間のデータ交換をすべて自動的に処理するなど、Cachéデータベースとの密接な統合ができるように設計されています。Zenには、標準的なコンポーネントタイプのほか、データ認識コンボボックス、テーブル、グリッドなど、豊富なコンポーネントライブラリが用意されているため、開発者はこれらのコンポーネントを組み合わせ、短期間で、対話性の高いユーザインタフェースを作り上げることができます。

典型的なZenアプリケーションの構成

 Zenアプリケーションは、次表にある3つのクラスで構成されています。

Zenアプリケーションの構成
クラス名 説明 派生元クラス
アプリケーションクラス Zenアプリケーションの基本的クラス。クラス内に埋め込まれたXMLブロックとして定義される。 %ZEN.application
ページクラス アプリケーションを構成するページ。 %ZEN.Componet.page
コンポーネントクラス ボタンやリストボックスなどの外観と使用感を提供し、対話機能を実現する。 %ZEN.Component.component

 1つのZenアプリケーションは、複数のページクラスと、そのページに関連する複数のコンポーネントクラスからのオブジェクトツリー構造をもっています。それを簡単に図式化すると次図のようになります。

Zenアプリケーションのオブジェクトツリー
Zenアプリケーションのオブジェクトツリー

 このオブジェクトツリーは、クライアントのブラウザでページを表示するために必要なスタイルシート(CSS)、イベント処理用のJavaScriptコード、およびHTMLをすべて生成します。クライアントのブラウザでは、JavaScriptオブジェクトのセットとして、同じオブジェクトツリーが自動的に作成されます。ユーザがページと対話を進めるに従って、クライアント側のオブジェクトツリーのさまざまなメソッドを呼び出すイベントを駆動します。

Zenコンポーネントの概念

 コンポーネントクラスでは、ページのレイアウト、スタイル、動作を指定します。個々のコンポーネントには、アプリケーションのプログラミングで使用できる属性が多数用意されており、このような属性のなかには、レイアウト、スタイル、および一部の動作に影響するものがあります。次表は、そのコンポーネントで使われる用語をまとめたものです。

Zenコンポーネントの概念
用語 要約 説明
ページ ブラウザに表示される四角形 初期状態では空ページ。構築するに従い、コンポーネントで埋められていくため、どこのコンポーネントを表示するかの「レイアウト」が重要となる。
レイアウト ページ上での各コンポーネント(およびコンポーネントグループ)の位置指定 「ページ」自体が1つのコンポーネントグループとなり、グループ定義に基づいて標準HTMLテーブル要素を生成する。レイアも使用可能。
スタイル コンポーネントの外観 背景色、塗りつぶしのパターン、線幅などのスタイル属性を「コンポーネント」に設定する。設定された内容に基づいて標準CSSを生成する。
動作 ユーザ入力などのイベントの結果生じる内部または外部アプリケーションのアクション マウスクリックやデータベースのクエリに基づくテーブルの自動生成など。

 コンポーネントの「動作」は、コンポーネントごとに異なり、非常に豊富な機能を有しています。本記事ではそのすべてを説明することはできませんので、Cachéドキュメントの「Caché開発ガイド―Zenの使用」を参照してください。


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著者プロフィール

  • トップスタジオ(トップスタジオ)

    1997年の創立以来、一貫してPC/IT関連書籍、雑誌等記事の制作業務を手掛けるプロフェッショナル集団。翻訳・編集・DTPのほか、技術監修や著作も多数。

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