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Visual Studio 2005 Team Edition for Software Testersを使ってみよう

VSTTのWebテスト機能でアプリケーション品質を強化する

Visual Studio 2005 Team Edition for Software Testersを使ってみよう(1)


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Webテストを作ってみよう

 細かい解説を行う前に、まずは実際にWebテストを作成してみたいと思います。

 Webテストを作成するために、まずはテストプロジェクトを作成します。テスト対象のWebアプリケーションと同じソリューション内にテストプロジェクトを作成することももちろん可能ですが、Webテストを格納するテストプロジェクトは別ソリューションとして作成することをお奨めします。以下の図6は、新規にテストプロジェクトを作成した画面です。

図6 テストプロジェクト作成後の画面
図6 テストプロジェクト作成後の画面

 図6のように新規テストプロジェクトを作成するとVisual Studio Team Systemでのテストの作成と実行に関する説明文が表示されます。まだ読んだことがない場合には一度目を通してみるとよいと思います。一度目を通してしまえば、テストプロジェクト生成時に一緒に作成される「AuthoringTests.txt」「Manualtest1.mht」「UnitTest1.cs」ファイルは削除してしまって構いません。

 なお、今回はC#でテストプロジェクトを作成しましたが、Visual Basicを使用してももちろん問題はありません。

 では、このテストプロジェクトに新しいWebテストを追加します。テストプロジェクトを右クリックし、[追加]-[Webテスト]を選択します(図7)。

図7 Webテストの新規追加
図7 Webテストの新規追加

 新しいWebテストが作成されると、Internet Explorerの新しいウィンドウが立ち上がります。ここにはWeb Test Recorderというアドインが起動しており、Webアクセスのログを取得する準備が整っています(図8)。

図8 Web Test Recorder画面
図8 Web Test Recorder画面

 ここで、URLにテスト対象WebアプリケーションのURLを入力し、アプリケーションを操作すると、そのアクセスログがWeb Test Recorderによって記録されていきます。ここでは、最初のURLとして、「.NET Pet Shop 4.0」のトップ画面を次のように指定しました。

※Port番号は各自の環境に応じて読み変えてください
http://localhost:2327/Web/Default.aspx

 また、今回の操作は以下の手順にて行いました。

  1. トップページ右上の[Sign In]をクリック
  2. Sign In画面でUser Nameに「demo」、Passwordに「pass@word1」を指定して[Sign In]をクリック
  3. トップページで[BIRDS]を選択
  4. BIRDSページで[Pelican]を選択
  5. PELICANページでPelican Flower Lovingの[ADD TO SHOPPING CART]を選択
  6. SHOPPING CARTページで[CHECK OUT]を選択
  7. CHECK OUTページでBilling Addressはそのままで[NEXT]を選択
  8. 次のShipping Addressは「Ship to billing address」にチェックをつけた後に、[NEXT]を選択
  9. 次のPayment Informationはそのままで[NEXT]を選択
  10. 次のConfirmationで[Submit Order]を選択
  11. 表示された画面で操作終了

 Webアプリケーションの操作が終了したらWeb Test Recorderの[Stop]をクリックして操作ログの取得を終了します(図9)。Visual Studioの画面に戻ると操作結果がURLの一覧のような形で表示されているWebテストが作成されています(図10)。

図9 Webテスト記録の終了
図9 Webテスト記録の終了
図10 Webテスト画面
図10 Webテスト画面

Webテストを実行してみよう

 図11に示すURLの一覧はWeb Test Recorderによって記録されたHTTPリクエストの一覧です。WebテストはこのHTTPリクエストを上から順番に実行することで、Webアプリケーションの対象機能が正常に動作しているかを確認するテストです。そのことを確認するため、まずはさきほど作成したWebテストを実行してみましょう。

 実行は非常に簡単です。図11のようなWebテストの画面が開いている状態で左上の[テストの実行]ボタンをクリックするだけです(図11)。

図11 Webテストの実行
図11 Webテストの実行

 Webテスト内の処理がすべて実行されると、テスト結果画面が表示されます(図12)。

図12 Webテストの実行結果
図12 Webテストの実行結果

 テスト結果画面では、上部にHTTPリクエストに関する情報が表示されています。特にリクエストが成功したかどうかを示すHTTP状態や、そのリクエストに要した時間を示す応答時間は注意してみるようにしてください。下部には上部で選択している行に関する詳細情報が表示されています。Webブラウザで表示される結果ももちろん重要ですが、要求タブや応答タブには、実際に送受信されたHTTPの内容が表示されているのでこちらも注目して確認するようにしてください(図13)。

図13 Webテスト実行結果の要求と応答の確認
図13 Webテスト実行結果の要求と応答の確認

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Webテストの中身を見てみよう

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト りばてぃ/FUJIKO/ナオキ(リバティ, フジコ, ナオキ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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