米Microsoftは、5月に行われたWindows Subsystem for Linuxにおける新機能追加の内容について、公式ブログの5月30日(現地時間)付の投稿にて紹介している。
5月のアップデートでは、おもに以下のような新機能が追加された。
- メモリ、ストレージ、ネットワークの改善
- WSL設定GUIアプリケーション(近日公開予定)の追加
- WSLゼロトラスト
- Dev HomeにおけるWSL管理への対応(近日公開予定)
- Windowsのボーナス改善(Windows用Sudo、AI搭載開発コンテナプレイグラウンド)
メモリ、ストレージ、ネットワークの改善では、WSLに保存されたメモリのWindowsへの自動解放をはじめ、ネットワーク機能の向上が行われている。また、実験的な機能として、ディスク領域の自動再利用、IPv6サポートなどの新機能を追加したミラーネットワークモードを試すための- wslconfigにおけるnetworkingMode=mirrored設定などが搭載された。
近日公開予定のWSL設定GUIアプリケーションは、WSLで利用可能な設定を、より簡単にカスタマイズ、管理、表示できるようにする。なお、既存の.wslconfigによる設定との互換性も保たれる。
WSLゼロトラストに関しては、Microsoft Defender for EndpointのWSL 2サポートがパブリックプレビューを終了して一般公開されたほか、Linux Intuneエージェントの統合によって、WSLにさらなるIntune機能が追加され、従来はIntuneを通じて管理していたWSL設定を、Linuxディストリビューション自体の状態に基づいて、条件付きアクセスシナリオの適用を可能にする。さらに、Microsoft Entra IdとWSLの統合が7月〜8月にパブリックプレビューで開始される。
同じく近日公開予定のDev HomeにおけるWSL管理では、Dev HomeにてHyper-V マシン、開発ボックスといった開発環境とともに、WSLを新たに管理、起動、作成できるようになる。
そのほか、Dev Homeのクイックスタートプレイグラウンド機能を使用して、AIを用いて新たにLinux環境を作成する機能が実験的に追加された。同機能を使用することで、「PythonでSnakeゲームを作るプロジェクトを作成する」などとプロンプトに入力して「Generate」をクリックすると、AIによってLinux開発コンテナ環境が構築される。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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