はじめに
本連載では、PHPまたはプログラミング初心者の方を対象に、PHPを用いたWebアプリケーションの作成方法を説明していきます。
今回は、PHPにおける変数の扱い方を説明します。PHPの環境構築に関しては第2回を参照ください。
対象読者
- プログラミングが初めてでこれから学習する予定の方
- プログラミング経験はあるがPHPを初めて学習する方
これまでの連載
動作確認環境
本連載ではWindows版の「XAMPP」をインストールした前提で、「C:\xampp\htdocs」がApacheの監視フォルダ(ドキュメントルート)であるものとして説明をします。XAMPPのインストール方法は第2回を参照ください。動作を確認した環境は下記のとおりです。
- Windows XP SP3
- PHP 5.2.6 http://www.php.net/downloads.php
- Apache 2.2.9 http://httpd.apache.org/download.cgi
なお、本稿のサンプルソースは、XAMPPコントロールパネルから「Apache」を開始した上でご利用ください。
変数の概念
今回から実際にPHPのプログラムがどのような文法で記述されているのかを見ていきます。
プログラムを学習する際、必ず知っておかねばならないのが「変数」という概念です。第1回で、動的なページの例として次のようなWebページを示しました。「2009年1月11日
」と「○×
」の部分が、ログインした日付とユーザ名によって変わるWebページです。
今日の日付:2009年1月11日 ようこそ!○×さん。
このように、閲覧者によって表示内容が変わるWebページで変数を用います。変数とは「何が入るかが分からない箱」の事で、数に限らず文字も入ります。上記の例では、「2009
年1月11日
」と「○×
」をそれぞれ変数として扱えばよいわけです。例えば、「田中」さんが「2009年2月24日」にログインした場合のプログラムの動作イメージは、下図のようになります。
また、「山下」さんが「2009年3月10日」にログインした場合は、下図のようになります。
つまり、変数とは何が入るか分からない「ブラックボックス」だと考えて下さい。
『年』『月』『日』の文字は常に固定ですから、年月日の3つに変数を分けても構いません。
変数にはさまざまな構造のものがあり、PHPの場合は次の3種類があります。上記の例は、「スカラー変数」と呼ばれるもっとも単純な構造の変数です。
それでは、それぞれの変数の書き方を説明していきます。