目標を軽くクリア
7月~8月に休日返上で集中して開発を進めましたが、8月末の中間発表で想定外の事態に直面しました。当初目標としていた不倒停止は1秒間だったのですが、倒立振子の制御によってバッテリーが切れるまで50分間立ち続けることができ、目標を軽くクリアしてしまったのです。立ったまま超スローで走ることもできてしまいます。そして、目に搭載しているライブカメラを使えば幅10cmの平均台もカンタンに走行できます。それならば、タイヤの幅と同じ2cmの平均台にチャレンジしようと目標のハードルを大きく上げました。
平均台走行するときは、目に搭載されたライブカメラで映像をパソコンに送信し、PC側で画像処理をしてフィードバックをかけて制御を行っています。広い視野を確保するために、ムラタセイサク君は首を振りながら平均台を走行しています。
また、ムラタセイサク君の胸には超音波センサが搭載されており、障害物を検知したらぶつからないように一旦停止後、後退してから止まります。こうしたムラタセイサク君の姿勢制御処理は、デジカメの手ぶれ補正機能で使用されているジャイロセンサで行っています。

不倒停止の基本原理
この不倒停止の基本原理は、傾いた方向をジャイロセンサで検知し、同じ方向にボディの慣性円盤を回転させると、回転反動力で起き上がる力が発生するという仕組みです。非常にセンシティブな条件になっていて、指でつんつんした位では倒れませんが、ちょっと力を入れて押したら倒れてしまうそうです。
開発中のムラタセイサク君は、ある程度走るようになったのに、まっすぐ走ることができなかったといいいます。それが、ある日、突然走るようになりました。原因を調べると、ジャイロセンサの取り付け方法によって、姿勢制御の精度が大きく変わることが判明しました。この技術に関しては現在特許申請中だそうです。
デビューの日
こうした開発メンバーの努力の結果、ムラタセイサク君はデビューしたCEATEC2005で、例年の4倍以上の入場者を集める大反響を呼びました。2006年にはオープンブースにして、人の滞留を作らないように工夫しましたが、それでも渋滞を起こすほどでした。2007年には坂道を登るムラタセイサク君を披露し、村田製作所の商品紹介をする展示を行っいました。



