はじめに
前回はTECSの概要について説明しましたが、今回はTECSによるアプリケーション開発手順について概観した後、TECSのコンポーネント図とその構成要素について説明します。
前回の記事
TECSによるアプリケーション開発
まずTECSによるアプリケーション開発の流れをご覧ください。
TECSの用語がいくつか出てきますが、追い追い説明していきます。ここで、色付きの箱が今後説明するものになります。今回から(1)コンポーネント図、(2)TECS CDL(コンポーネント記述言語)、(3)ジェネレータの生成コードおよびコンポーネントのコード、(4)プラグインの順に説明する予定です。
さて、TECSを使って何かシステムを開発しようとするときは、始めにコンポーネント図を記述し、ソフトウェアの構造、つまりは使用するコンポーネント(セル)と、それらの間の結合について検討することになります。
次が、コンポーネント記述言語TECS CDL(以下CDL)で、これらの詳細を記述します。コンポーネント図はCDLの組上げ記述に対応しますので、ツール類が整備されれば、自動変換できるようになる見込みです。
続いて、セルタイプコードを記述します。セルタイプコードはC言語による記述を想定しています。セルタイプコードのテンプレートがジェネレータから出力されるので、ここにセルの機能を実現するコードを作成します。
以上が標準的なTECSによる開発手順となりますが、コンポーネント開発が主体の場合にはCDLでインターフェースから検討することになります。またインターフェースを決める段になって矛盾が見つかって、コンポーネント図とCDLの間を行き来することもしばしばあると思います。