GMOインターネット、アクロディアは11月1日、「アンドロイドやろうぜ!byGMO」プロジェクトに関するカンファレンスを開催した。「アンドロイドやろうぜ!byGMO」とは、11月26日~来年3月31日にかけて、Android開発・市場の発展のため、GMOインターネット、アクロディアが協業して開催するプロジェクト。このカンファレンスでは、プロジェクトの詳細が発表された。
Androidマーケットの現状と将来展望
基調講演では、日本Androidの会会長 丸山不二夫氏が「Androidマーケットの現状と将来展望」と題し、セッションを行った。
調査会社のガートナーによると、Android市場は今年末には端末の売上が世界の17.7%になり、2014年にはiPhoneシェアの2倍を占めるとの報告がある。丸山氏は、「Androidマーケット上のアプリ数も、App Storeの2倍の勢いで伸びている」と述べた。
Googleが管理するAndroidマーケットの特徴は、ダウンロード課金のみ(サービス課金・アイテム課金・キャリア課金無し)、アプリの審査無し、Google Checkoutの利用および、キャンセルポリシーにより24時間返金が可能という点。現状では、Androidマーケットの情報はGoogleの内側にあり、クローズドな環境と言える。
これからの展望として「マーケットの分散化については、ビジネスモデルがAppleのように垂直統合でないため、現時点で多様なマーケットの併存や課金モデルの模索も仕方がない」としたうえで「それらをまとめていく力が働くのが健全」だと言う。Androidマーケットでは「Webからマーケット情報を検索可能にする」「TwitterのようにマーケットのAPIを公開し、Android開発に興味のある人たちが基本的なデータにアクセスできるようにする」など、Web上でいろいろなビジネスが可能になるような変化が必要とした。
丸山氏は最後に「重要なのは、コンシューマが自由で豊かな選択ができること、企業が様々なビジネスモデルの展開を保証すること、開発者がマーケットへ経済的なインタラクティブをきちんと与えられること。マーケットの課題、発展すべき方向を模索して欲しい」と締めくくった。
続いて、代表の熊谷氏が今回のプロジェクトの全体像について説明した。
熊谷氏は、Android端末市場は2010年にiPhoneを超え、2014年には現在の5倍に成長すると予測。「Android端末が史上最大のゲームプラットフォームになるのでは」と期待を寄せている。
既存のマーケットの課題点として「違法コピーが可能」「目的のアプリを探しづらい」「キャンセルポリシーの扱い」「端末によって調整が必要なことによる開発者への負担」などを挙げ、これらの問題を低コスト、スピーディ、安全に解決するため、今回のプロジェクトを発足したと語った。