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Windows Azure新機能チュートリアル

複数データセンター間でロードバランス機能を提供するTraffic Manager

Windows Azure新機能チュートリアル(8)

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Traffic Managerの準備

 ここからは、Traffic Managerを実際に利用するための準備について説明します。

CTPへの申し込み

 Traffic Managerは現在CTP提供中であるため、利用するためにはCTPプログラムへの申し込みが必要です。管理ポータルの[ベータプログラム]-[Traffic Manager]から申し込むことができます(図)。申し込み後、メールでの連絡とともに状態が「Active」になっていれば利用可能です。

図5 ベータプログラム申し込み画面
図5 ベータプログラム申し込み画面

ホステッドサービスの準備

 Traffic Managerは複数のホステッドサービスにまたがったサービスに対してロードバランス機能を提供するため、検証には最低の2つのホステッドサービスが必要です。今回の検証では、東アジアと北中央アメリカのデータセンターにホステッドサービスを作成しました(図6)。他のデータセンターの組み合わせで検証しても問題ありません。

図6 用意したホステッドサービス
図6 用意したホステッドサービス

ポリシーの作成

 Traffic Managerを利用するためには、Traffic Managerのポリシー(以下、ポリシー)を作成する必要があります。管理ポータルの[仮想ネットワーク]-[Traffic Manager]‐[ポリシー]を開きます(図7)。この画面を起点に、ポリシーの作成、構成変更、削除またはポリシーの有効化/無効化といった操作を実施できます。

図7 Traffic Managerの管理ポータル画面
図7 Traffic Managerの管理ポータル画面

 ポリシーを作成するには、リボンの[作成]ボタンをクリックします。ポリシーの作成ダイアログが表示されます。必要な情報を入力して、ダイアログの[作成]ボタンをクリックします(図8)。

図8 ポリシーの作成
図8 ポリシーの作成

 (1)ロードバランス方式を選択します。パフォーマンス、フェールオーバー、ラウンドロビンから選択することができます。ここで次節以降の検証のため、ラウンドロビンを選択します。

 (2)このポリシーを適用するホステッドサービスを選択します。今回は検証のために作成した、東アジアと北中央アメリカのホステッドサービスを選択します。ここで選択された順序はフェールオーバーや、ラウンドロビンの動作に影響します。

 (3)監視用エンドポイントを選択します。今回は、「endpoint.htm」というファイルを作成し、監視用エンドポイントとします。これは、ホステッドサービスの死活監視に利用されます。

 (4)Traffic Manager用のDNS名(任意の名前)と、DNSのTTLを設定します。DNSによる名前解決では、常に(上位の)DNSサーバーに問い合わせる必要がないように、一定期間キャッシュする仕組みがあります。このキャッシュしておく時間を指定するのが、TTL(Time To Live)と呼ばれる値です。既定値は300秒ですが、検証目的のためTTLを30秒程度に設定しDNS名がキャッシュされる時間を短く設定します。小さな値を設定するとDNSトラフィックを増大させることになるため、通常は既定値で問題ないでしょう。

 ポリシーの作成が完了すると、図9のようになります。

図9 ポリシーの作成直後
図9 ポリシーの作成直後

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サンプルプログラムの作成

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト statemachine(statemachine)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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