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ASP.NET MVC3入門

ASP.NET MVC 3におけるDI実装のポイント

ASP.NET MVC3入門(4)

IDependencyResolverインターフェイスを実装したクラスを作成する

 DI化させるためにIDependencyResolverインターフェイスを実装したクラスを作成します。IDependencyResolverインターフェイスは、オブジェクト間の依存関係を取得する方法を知る、サービスロケータ―を取得します。サービスロケーターは、扱うオブジェクトが単数の場合はGetServiceメソッドを、複数の場合はGetServicesメソッドを使用して取得できます。実質、ここがMVC 3でDIを実装するためのキモともいえます。

 実際のコードは以下のとおりです。

IDependencyResolverの実装(NinjectDIResolver.cs)
// IDependencyResolverを実装
public class NinjectDIResolver:IDependencyResolver
{
    private IKernel _kernal;

    // コンストラクタ
    public NinjectDIResolver(IKernel kernel)
    {
        _kernal = kernel;
    }

    // 単数のサービスロケータ―を取得
    public object GetService(Type serviceType)
    {
        return _kernal.TryGet(serviceType);
    }

    // 複数のサービスロケータ―を取得
    public IEnumerable<object> GetServices(Type serviceType)
    {
        return _kernal.GetAll(serviceType);
    }
}

 DIコンテナであるNinjectでは、IKernelインターフェイスを元にNinjectの各機能を利用するのが基本となります。サービスロケーターの取得や、クラス間の依存関係を注入するためのバインディングなどが用意されているファクトリーとなるインターフェイスとも言えます。

 上記では、コンストラクタで取得したカーネルを用いて、サービスロケータ―を取得しています。TryGetメソッドでは単数のサービスロケータ―をオブジェクト型で取得します。GetAllメソッドではすべてのサービスロケーターを取得して、オブジェクト型のIEnumerableオブジェクトとして取得します。

 最後にDIコンテナの登録方法について説明します。

Global.asaxにDIコンテナを登録する

 DIコンテナへの登録はGlobal.asaxのApplication_Startメソッド内に記述します。実際のコードは以下のとおりです。

DIコンテナの登録(Global.asax)
protected void Application_Start()
{
    // NinjectのStandarKernelオブジェクトの作成
    IKernel _kernel = new StandardKernel();
    // IPubsRepositoryとPubsRepositoryを紐づける
    _kernel.Bind<IPubsRepository>().To<PubsRepository>();
    // DIコンテナのリゾルバを登録
    DependencyResolver.SetResolver(new NinjectDIResolver(_kernel));

<中略>
}

 NinjectのStandardKernelオブジェクトは、IKernelインターフェイスを実装したKernelBase抽象クラスを継承したクラスです。つまり、IKernelインターフェイスのオブジェクトを利用する際には一度StandardKernelオブジェクトを生成した上で、IKernelインターフェイスに戻す必要があります。IKernelインターフェイスに戻した後で、BindメソッドとToメソッドを利用し、パラメータに設定されているIPubsRepositoryのリクエストがある場合に都度PubsRepositoryオブジェクトをインジェクションするようにします。Ninjectを使用したバインドはこの1行で実施されます。

 最後にDIコンテナのリゾルバを管理するDependencyResolverクラスに対してIDependencyResolverを実装したクラスのオブジェクトを登録します。これによりDIが正常に動作するようになります。

 実行結果は図4~5のようになります。DIを利用する場合はテストと組み合わせることが一般的です。ダウンロードサンプルには、テストプロジェクトにPubsRepositoryTest.csが追加していますが、こちらの実装は次回になります。

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まとめ

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるLaravel実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト ナオキ(ナオキ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。 2026年時点での登録メンバは約50名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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