IDependencyResolverインターフェイスを実装したクラスを作成する
DI化させるためにIDependencyResolverインターフェイスを実装したクラスを作成します。IDependencyResolverインターフェイスは、オブジェクト間の依存関係を取得する方法を知る、サービスロケータ―を取得します。サービスロケーターは、扱うオブジェクトが単数の場合はGetServiceメソッドを、複数の場合はGetServicesメソッドを使用して取得できます。実質、ここがMVC 3でDIを実装するためのキモともいえます。
実際のコードは以下のとおりです。
// IDependencyResolverを実装
public class NinjectDIResolver:IDependencyResolver
{
private IKernel _kernal;
// コンストラクタ
public NinjectDIResolver(IKernel kernel)
{
_kernal = kernel;
}
// 単数のサービスロケータ―を取得
public object GetService(Type serviceType)
{
return _kernal.TryGet(serviceType);
}
// 複数のサービスロケータ―を取得
public IEnumerable<object> GetServices(Type serviceType)
{
return _kernal.GetAll(serviceType);
}
}
DIコンテナであるNinjectでは、IKernelインターフェイスを元にNinjectの各機能を利用するのが基本となります。サービスロケーターの取得や、クラス間の依存関係を注入するためのバインディングなどが用意されているファクトリーとなるインターフェイスとも言えます。
上記では、コンストラクタで取得したカーネルを用いて、サービスロケータ―を取得しています。TryGetメソッドでは単数のサービスロケータ―をオブジェクト型で取得します。GetAllメソッドではすべてのサービスロケーターを取得して、オブジェクト型のIEnumerableオブジェクトとして取得します。
最後にDIコンテナの登録方法について説明します。
Global.asaxにDIコンテナを登録する
DIコンテナへの登録はGlobal.asaxのApplication_Startメソッド内に記述します。実際のコードは以下のとおりです。
protected void Application_Start()
{
// NinjectのStandarKernelオブジェクトの作成
IKernel _kernel = new StandardKernel();
// IPubsRepositoryとPubsRepositoryを紐づける
_kernel.Bind<IPubsRepository>().To<PubsRepository>();
// DIコンテナのリゾルバを登録
DependencyResolver.SetResolver(new NinjectDIResolver(_kernel));
<中略>
}
NinjectのStandardKernelオブジェクトは、IKernelインターフェイスを実装したKernelBase抽象クラスを継承したクラスです。つまり、IKernelインターフェイスのオブジェクトを利用する際には一度StandardKernelオブジェクトを生成した上で、IKernelインターフェイスに戻す必要があります。IKernelインターフェイスに戻した後で、BindメソッドとToメソッドを利用し、パラメータに設定されているIPubsRepositoryのリクエストがある場合に都度PubsRepositoryオブジェクトをインジェクションするようにします。Ninjectを使用したバインドはこの1行で実施されます。
最後にDIコンテナのリゾルバを管理するDependencyResolverクラスに対してIDependencyResolverを実装したクラスのオブジェクトを登録します。これによりDIが正常に動作するようになります。
実行結果は図4~5のようになります。DIを利用する場合はテストと組み合わせることが一般的です。ダウンロードサンプルには、テストプロジェクトにPubsRepositoryTest.csが追加していますが、こちらの実装は次回になります。
