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モデルベースの手法でコストをかけずに既存システムを分析する

既存システムを分析するための考え方と対処法

モデルベースの手法でコストをかけずに既存システムを分析する(2)

材料を集める

 既存システムの多くが満足なドキュメントがない状態です。しかし、保守されているシステムであれば割と正確な情報を手に入れることはできます。

 画面や帳票は現在使用しているものをそのままハードコピーすることで手に入ります。ここで重要なことは「現在使用されている」という点です。使用されていないものまで整理する必要はありません。次期システムを検討するときも、現在の利用状況がベースになるからです。使われていないものに時間を割くのは時間の無駄になります。セキュリティの関係で画面・帳票のハードコピーが取れない場合は、開発時の画面レイアウトや操作マニュアルなどを探します。

 データと外部システムとのインターフェース情報は保持されているものです。システム間の連携はタイミングと受け渡される情報(フォーマット)が必要になります。フォーマットやタイミングの変更などで、社外の技術者と打ち合わせする関係上、関連ドキュメントは残してあるものです。

 同じくデータに関する情報も保持されているケースをよく見かけます。システムが正常に機能するためにはデータの整合性確保が大前提になります。そのため保守されているシステムの場合、データに関わるものについては比較的ドキュメントも整備される傾向にあります。例え組織的に管理されている情報が少ない場合でも、保守担当者が個人的にまとめている資料というものがあります。これらの資料は大変有益なことが多く、保守担当者にヒアリングしたときは、そのような資料の存在を問い合わせておくのも重要です。

 このようにシステムのインターフェースの情報とデータは完全ではありませんが比較的手に入りやすい情報です。

人が関わる入出力

 人が関わる入出力が画面と帳票です。画面と帳票は同じように扱います。洗い出す単位はそのプロジェクトで管理している単位になります。画面番号で管理されている場合は画面番号単位に、Web系のシステムでHTMLのようなファイルが画面と対応する場合はファイル単位に登録します。

システム間の入出力

 外部システムとのシステム間連携に関わる情報はすべてイベントとして扱います。システム間連携の方法は通常、通信でやりとりしているもの、ファイル交換しているもの、ミドルウェアを使っているものの3種類が考えられます。

 ドキュメントを調べ整理するのが基本です。先に説明した通り保守されているシステムであれば電文フォーマット、ファイルレイアウトなどは整備されているのが一般的です。それらの情報をもとに整理します。

データの収集

 データはドキュメントにER図やテーブルフォーマットがあればそれを使います。なければスキーマ情報を入手します。それらも手に入らない場合は入出力情報を元に主要なもののみ洗い出します。この場合は必ずしも現状を反映したものになりませんが、入出力情報と突き合わせ、つじつま合わせのために作成します。

 上記すべてに言えることですが、情報が沢山あるときは、重要なもの主要なものから集め、枝葉の情報は省きます。

図4 既存システムの分析材料
図4 既存システムの分析材料

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材料を分析する

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この記事の著者

神崎 善司(カンザキ ゼンジ)

(株)バリューソース代表大手SIerにおいて大小10システム以上のプロジェクトリーダを勤め、20年ほど前に独立。2002年から5年間(株)豆蔵での社員も兼任しながら要件定義などの上流工程のコンサルティングを行う。2008年に要件定義手法「リレーションシップ駆動要件分析(RDRA)」を開発し現在はその...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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