はじめに
今回は2012年6月のリリースによって発表された、Windows Azure Webサイト上でWebMatrix 2やGitからNode.jsを利用する方法について解説します。
対象読者
今回の対象読者は下記のとおりです。
- 過去連載内容程度のWindows AzureとNode.jsの知識
必要な環境
- Windows Azure SDK for Node.js Augusts 2012
2012年6月リリースの強化ポイント
2012年6月のリリースではNode.jsに関する多くの機能強化が行われ、Windows Azure上でより簡単にNode.jsを動作させられるようになりました。これら追加機能は後ほど説明するWindows Azure Webサイト(以降Webサイト)を基点とし、以下のポイントが強化されています。
- WebMatrix 2でのNode.jsサポート
- Gitからの配置サポート
- Linux/Mac OS上での開発環境サポート
本稿では、これらのうちWebMatrix 2とGitからの利用方法について解説していきます。
Webサイトとは
はじめにNode.jsの機能を利用するうえで必須なWebサイトについて説明します。Webサイトとは、Windows Azure上で提供される共有ホスティング環境です。現在はプレビュー版として提供されており無料で評価することができます。以前の連載記事で解説した「Webロール アクセラレーター」がより機能追加されAzureの一機能として提供されるようになったと言えるでしょう。
Webサイトでは、Node.jsの他にASP.NETはもちろんPHPを利用することができます。またいくつかのテンプレートが用意されており、WordPressやDrupal、DotNetetNukeなど人気のあるオープンソースアプリケーションを短時間で構築することができます。
それでは、はじめにWebサイトの作成方法から説明します。
Webサイトの作成
今回のリリースとともに管理ポータルもSilverlightからHTML5をベースとしたものに変更されています。いくつかの機能は旧来の管理ポータルからしか利用できません。また、追加された新機能は、これとは逆に新しい管理ポータルからのみ利用可能で、Webサイトも同様です。
1. プレビュー機能を申し込む
先ほども説明したとおり、現在Webサイトはプレビュー版です。従ってWebサイトを利用するためには申し込みが必要です。以下のページより申し込んでください。しばらくして利用可能になった旨のメールが送信されてきます。
2. Webサイトの作成
「新しい管理ポータル」にアクセスします。左ペインの[WEB SITE]を選択し、中央の[CREATE A WEB SITE]をクリックします(図1)。
2. Webサイトに必要な情報を設定する
新規作成画面が表示されます。[QUICK CREATE]を選択し、URLにサイト名を入力します。最後に[CREATE WEB SITE]をクリックすれば完了です(図2)。
プレビュー版であるため、リージョンは自由に選択できず、申し込んだ時期によって利用できるリージョンが異なります。作成したWebサイトのURLは、サイト名.azurewebsites.netとなります。
Webサイトでは、他にもDB付きのサイトや、ギャラリーからテンプレートを利用しWord Pressなどのサイトを簡単に構築することができますが、ここでの説明は省略します。
3. Webサイト作成後の確認
StatusがRunningになると、Webサイトの作成が完了です(図3)。
URLをクリックし、初期画面が表示されれば正しくWebサイトが作成されています(図4)。
これでWebサイトの作成は完了です。