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キーパーソンインタビュー(AD)

ホスティング数が世界最大級、物理サーバーも利用可―COOが明かすクラウドサービス「SoftLayer」の全貌

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スタートアップからミッションクリティカルな
エンタープライズ用途まで、幅広く柔軟に対応できる

 サーバーは、一般的なインテルベースのx86サーバーを使用しており、様々なソリューションセットがあらかじめ用意されているため、ベアメタルサーバーにOSだけを載せるといった使い方から、パブリッククラウド、プライベートクラウド、ハイブリッドクラウドの構築まで、どのようなワークロードに対しても使い勝手がよく柔軟に対応できるとしている。

標準技術を活用し、高い柔軟性を実現しているSoftLayerのインフラストラクチャー
標準技術を活用し、高い柔軟性を実現しているSoftLayerのインフラストラクチャー

 SoftLayerでは、下図のサービスポートフォリオで示されるような包括的な機能を提供しており、エンタープライズグレードのサービスを展開するのにも適している。また、高機能なDNSが無料で提供されており、インフラの管理を一任するマネージドホスティングにも対応。特長的なソフトウェアとして、最後のワーキングイメージに戻ってリスタートでき、不慮の事故や開発段階でのテストなどに有益な「RescueLayer」、専用サーバーやクラウドサーバーを区別するなく、統一されたイメージの保存・展開を可能にする「Flex Images」などがある。

SoftLayerのサービスポートフォリオ
SoftLayerのサービスポートフォリオ

 現在SoftLayerを使っている顧客については、スタートアップからグローバルなブランドとして展開している企業まで非常に多岐にわたると説明し、一つの共通点として「収益を生み出し、企業の中核をなす、ミッションクリティカルな用途で使っている」点を挙げた。

現在SoftLayerを採用している主な企業
現在SoftLayerを採用している主な企業

質疑応答

 カルディス氏の説明の後、報道陣と質問を交わす時間が得られた。いくつか代表的なトピックスを一問一答形式でお伝えする。

――IBM買収後の組織に変化は? 現在の体制は?

 組織は、まだ劇的には変わっていません。

 現在、SmartCloud Enterpriseのお客様をSoftLayerのプラットフォームに移行している段階です。買収当初から計画に入っていました。徐々に密に連携し始めています。

 興味深いのは、顧客ベースの重複があまりなかった点です。我々は中小企業から、IBMは大企業から顧客を広げてきたことによるものと考えますが、今後どうやってサポートし合っていくのかを検討しています。統合にはかなりリソースを費やしていて、今後真の意味で一つの組織としてまとまっていくと思います。

――SmartCloud EnterpriseからSoftLayerへの移行に、障害や課題はありましたか?

 機能面ですが、これまでお客様の移行のお手伝いをし、お話ししてきた中では、SmartCloud Enterpriseに対し、SoftLayerが欠けている部分はなかったと思います。機能追加を続け、イノベーションを継続するSoftLayerでありたいと思っています。

――IBMがコミットを発表している「OpenStack」の取り扱いについて

 OpenStackは、我々も長年支持してきています。実際、オブジェクトストレージ向けにOpenStackスイートのプラットフォームを使い続けています(「Swift」というコードネーム)。また、SoftLayerのAPIをOpenStack対応にするというプロジェクトが現在進行中です。

 OpenStackは良い製品だと思いますし、支持しています。オープンソースがそもそも好きですし、我々のプラットホーム全体もオープンソースのツールで構築されていますので、今後も正しい方向性だと思います。また、他の方向性を求めるお客様ももちろんいらっしゃいますので、都度要望を検討していきます。どれかだけに固執するということではありません。

――日本市場について、いつまでにどれくらいユーザー数を伸ばしていきたいという目標はありますか?

 今、日本には少数のお客様しかいらっしゃいません。実は、私たちはこれまでマーケティングチームも予算もなく、基本プロモーションをしてこなかったからです。

 今後はIBMとともに、ローカルチームと一緒に活動することでブランドを確立していきたいと思います。IBMは日本市場で大きなインパクトを持っているので、日本でも大きく成長できると考えております。

 IBMの一員となることで、私たちのコアなコンピテンシーを世界中に展開できる可能性が出来たことを素晴らしく思っています。

――決済手段など、日本の商慣習への対応は予定していますか?

 請求に関してですが、標準的なモデルとしてPaypalやクレジットカードでの決済が通常です。リセラー契約やビジネスパートナーを介してということも可能で、実際行っています。

 支払い手段はさまざまなものを用意しており、例えばシンガポールやアムステルダムのデータセンターを開設した際は現地通貨で受け付けることを始めました。

 日本へのローカライズについては、プロジェクトを立ち上げて進めつつあります。我々にとって意味のある重要な言語はサポートし、各リージョンでビジネスを拡大していきたいと思っています。

 現状、日本であまり成長していないというのは、やはり言語がハードルになっていると考えますので、その辺りをIBMの高いケイパビリティでサポートしてもらえると思います。

 また、日本のお客様向けにJCBクレジットカードでの決済もサポートしました。

――IBMとパートナーを組んだ理由は?

 SoftLayerでは、非常にシンプルなビジョンを持っていました。「世界を制覇する」というものです。我々はインターネット上で存在するものは、すべてSoftLayerのデータセンターにあるべきだと考えています。そのような気持ちを持ってここまで推進してきました。

 その実現には、やはり大手のIT企業と手を組むのが近道ですし、IBMはまさに我々にとって最適のパートナーでした。テクノロジーを理解し、100年以上イノベーションを続けて、世界中のお客様にエグゼクティブレベルでアクセスしているからです。

――日本にデータセンターを設立する計画、プライオリティは?

 はい。確かに日本だけでなく、どこの国に行っても同じ質問をいただきます。これはグローバルにあるニーズで、最終的には拡張を続け、私たちのデータセンターやプラットホームのフットプリントをエンドユーザの近くにおきたいと思っています。

 日本の経済規模、企業の数から考えると大きな成長要因になると思いますので、いずれ置きたいとは考えますが、まだ2014年の計画としては決定していません。長期的な私たちの目標、もしくはロードマップ上には載せています。

――SoftLayerの技術情報はどこを参照するとよい?

 主にオンラインで多くの情報を提供しています。我々の顧客ベースを考えると、技術的な質問に対していち早く答えが必要なケースが多いからです。

 Wikiも運営していますし、技術的な質問に答えるサポートチームもいます。APIや各製品のエキスパートもいます。

――ありがとうございました。

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この記事の著者

斉木 崇(編集部)(サイキ タカシ)

株式会社翔泳社 ProductZine編集長。1978年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科(建築学専門分野)を卒業後、IT入門書系の出版社を経て、2005年に翔泳社へ入社。ソフトウェア開発専門のオンラインメディア「CodeZine(コードジン)」の企画・運営を2005年6月の正式オープン以来担当し、2011年4月から2020年5月までCodeZine編集長を務めた。教育関係メディアの「EdTechZine(エドテックジン)」...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/7558 2014/01/20 16:39

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