HDInsight:Hadoop 2.2サポート
HDInsightは、Windows Azureに対して、100%互換性のあるApache Hadoopベースのディストリビューションです。HDInsightを使用すると、Windows Azure Blob Storageや計算ノードに対するローカルネイティブHDFSファイルシステムに格納されたデータを活用し、大量のデータをクランチすることができます。
現在HDInsightサービスでHadoop 2.2クラスタ(プレビューモード)をサポートしています。この新しいアップデートにより、一桁速いクエリの応答時間(最大40倍)、より優れたデータ圧縮(最大80%)が提供され、YARNの利点を活用することができます。
Hadoop 2.2の機能強化についての詳細は、データチームのブログ投稿およびこのチュートリアルからご確認いただけます。
管理:共同管理サポートは、1つのサブスクリプションにつき管理者を10から200に増加
昨秋、より優れたエンタープライズ認証を有効にするためにロールアウトした数多くのAzureの機能強化についてブログ投稿しました。これらの機能強化には、Active DirectoryテナントとAzureのサブスクリプションを関連づける機能や、多要素認サポートとともにAzureへActive Directory SSOを有効にする機能がありました。
今回さらにすばらしい管理機能強化を行い、各Azureのサブスクリプションで有効な共同管理者の数を200へ増加しました(以前はサブスクリプション1つにつき10の共同管理者しかサポートしていませんでした)。共同管理者の制限を上げたことにより、1つのAzureサブスクリプションを大規模なチームで簡単に共有でき、サブスクリプション数の管理シナリオを簡略化できます。
モニタリング:管理ポータル内で統合されたサービス障害通知
サービス障害は、残念ながら、クラウドでは時々発生してしまいます。お客様からは、サービスに問題があった場合の通知プロセスを改善し、ステータスに関するよりリアルタイムでユーザーごとにカスタマイズされた情報を提供してほしいとの要望がございました。単純にあるサービスに問題があるということが分かるというのではなく、その特定のサービスインスタンスは自分のアプリが使用しているものかどうか、もしそうであれば最新の状態について知りたいということだと思います。
今回のリリースでは、Azure管理ポータルに直接Azureインシデント通知サポートを導入し、使用している特定のサービスインスタンスに基づいてカスタマイズを行いました。あなたのアプリに影響を与えるサービス障害のインシデントが発生すると、ポータルで通知が表示されます。
このアラートは以下のインシデントタイプで表示されます。
- 部分的パフォーマンスの低下
- 部分的サービスの中断
- 全パフォーマンスの低下
- 全サービスの中断
- アドバイス
通知ウィンドウでOKをクリックすると、インシデントに関する詳細についてのダイアログが表示されます。
このダイアログには、インシデントのタイムスタンプ、サービス名、インシデントタイプ、インシデントに関する最新の更新プログラムの詳細、問題のサービスで使用されているサブスクリプションのSubscriptionID(利用可能な場合)などが含まれています。このリリースでは、仮想マシン、クラウドサービス、Storage、SQLデータベース、サービスバス、Webサイトに関連するインシデントに対して、SubscriptionIDが提供されます。他のサービスでは“Not Available”と表示されると思いますが、将来のリリースではこれらを追加していく予定です。
インシデントの詳細ダイアログから、ダイアログ下部にあるリンクをクリックするとOperation Logsページに移動することができます。このページには、同じSubscriptionID情報を持つインシデント履歴をフィルタしたビューがあります。これにより、このサービスに関連する過去インシデントすべてについて詳細(インシデントの開始・終了時間を含む)を確認できます。
Azure上の特定のサービスに関連する障害や更新を簡単に検出できるように、今後数回のリリースに渡り、Azureのサービスすべてに対してこの機能を強化していきます。
仮想マシン:VMエージェントとバックグラウンド情報拡張
今回のリリースで、強力に仮想マシンが管理できるVMエージェントサポートという新機能を追加しました。
Webやワーカーロールでクラウドサービスを使用している方は、特定の管理機能を促進するためにこれらのワークロードの中にエージェントを使用していることはすでにご存知だと思います。今回のリリースでは、IaaSのVM用に新しいVMエージェントを導入したので、今後、仮想マシンに同様の管理機能が提供されるようになります。
VMエージェントは、軽量かつ邪魔にならないプロセスなので、必要に応じてWindowsやLinuxのVM内で実行することも可能です。そうした場合、VM機能を拡張したり、一般的な管理シナリオをより簡単にするソフトウェアモジュールである拡張のインストールや管理を行うのに、VMエージェントを使用することができます。今後数ヶ月にわたり、仮想マシン内でオプションで有効にできる新しい拡張機能をたくさん提供していきます。
Quick Createから仮想マシンを作成すると、VMエージェントは自動的にインストールされます。From Galleryオプションを使用し、“Install the VM Agent”チェックボックスの選択を解除して作成すると、VMエージェントは作成されません。
バックグラウンド情報拡張
今回のVMエージェントリリースで有効にした小さいながらも便利な拡張機能は、“BGInfo”という機能です。この拡張は、RDPした時に、VMインスタンスのデスクトップ上に、Windows VMに関する情報を表示するので、VMの構成設定(内部およびパブリックIP、ディスク領域、メモリ、展開IDなど)を簡単に把握できます。
今後数か月にわたって、VMの管理サポートをさらに拡張する追加の拡張を引き続き出荷していきます。