はてなは、2014年5月からベータ版として公開していた、システム開発者向けのクラウドパフォーマンス管理サービス「Mackerel(マカレル)」を、9月17日に正式リリースした。
「Mackerel」は、クラウドのサーバを簡単に使用でき、1台から数千台まで効率よく管理可能で、各種管理ツールとの組み合わせにも対応するクラウドパフォーマンス管理ツール。
はてながこれまで開発してきた「はてなブックマーク」「はてなブログ」などの自社サービスや、任天堂の家庭用ゲーム機「Wii U」に搭載しているネットワークサービス「Miiverse」などの開発において、数千台規模のサーバを運用してきた実績とノウハウに基づいて開発したサービスで、直感的なインターフェースによって効率的にクラウドを管理でき、サービス開発への注力を可能にする。
利用にあたっては、各サーバに情報収集のためのソフトウェアであるエージェントをセットアップする必要がある。エージェントは3手順で初期設定~起動でき、手順自体も画面のインストラクションをコピー&ペーストするだけで使用可能。また、主要なミドルウェアの情報収集にも対応している。
エージェントは、Amazon Web ServicesやGoogle Compute EngineなどのパブリックIaaSクラウド全般を動作対象とする。対応する環境は、CentOS 5/6またはDebian 6/7の32ビット/64ビット環境。その他のLinuxは現在のところサポート対象外ではあるが、Amazon Linuxはサポート対象に追加予定。
ユーザーが所有するサーバは、「役割(Role)」で分類してまとめるため、1台1台のサーバのグラフを確認する必要はない。なお、負荷に応じたサーバ増減や、同じ「役割」のサーバの入れ替えを行った場合でも、リソース状況を連続的に確認できる。
このほか、Capistranoなどのデプロイツールや、Chefなどの構成管理ツールとの連携が可能で、サーバやアプリケーションの状態変化をプロジェクト特性にあわせて自由に通知する機能や、サービスの応答時間、エラー率、アクティブユーザー数などアプリケーションのKPIメトリック(時系列データ)を可視化する機能なども備えている。
料金プランは「Free」と「Standard」の2種類を用意する。どちらのプランも、メールによるサポートを受けられる。
「Free」は、ホスト数5台までで、1台あたりのホストメトリック数は200件まで、サービスメトリック数は5件まで、ホスト1台/サービス1件ごとのメトリック監視は10件まで、グラフ表示期間は24時間としている。価格は無料。
「Standard」は、ホスト数が無制限で、ホストメトリック数200件、サービスメトリック数100件、メトリック監視100件、グラフ表示期間1年。ホスト1台ごとの価格は2000円。
なお、正式リリースを記念して、「Standardプラン30日間無料!」キャンペーンを実施しており、9月24日には東京・六本木のフリークアウト ヒルズガレージにて、ユーザーミートアップ「MackerelMeetup #2 Tokyo」を開催する。
【関連リンク】
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・「MackerelMeetup #2 Tokyo」
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