中国語のピンイン入力
さきほど、中国では英語キーボードが使われていると書きましたが、どうやって漢字を入力しているのでしょうか。
その答は、拼音(ピンイン)入力です。ピンインとは、中国語の発音をアルファベットで表記したものです。日本ではローマ字やカナで日本語の「読み」を入力し、これを「漢字」に変換します。同様に、中国ではピンインで中国語の「読み」を入力し、これを「漢字」に変換します。
ピンインの例を挙げましょう。
漢字 | ピンイン |
---|---|
你好 | nihao |
谢谢 | xiexie |
北京 | beijing |
东京 | dongjing |
たとえば、Windows 8.1のMicrosoft Pinyin IMEで「你好」と入力するには、次のように操作します。
操作 | 目的 |
---|---|
[Ctrl]+[スペース] | IME ON |
[n] [i] [h] [a] [o] | ピンインを入力 |
矢印キー | 候補から選択 |
[スペース] | 確定 |
[Ctrl]+[スペース] | IME OFF |
「你好」であれば「nihao」であろうと見当が付きます。しかし、「东京」(東京)は「tokyo」ではなく「dongjing」になります。中国語で「トンチン(ドンジン)」と発音するからです。
ピンインを一部省略し、たとえば「dj」とだけ入力すると、「大家(みなさん, dajia)」「等级(等級, dengji)」といった多数の候補とともに、「东京」も表示されます。したがって、必ずしもピンインを正確に覚えておく必要はありませんが、まったく読めない場合はお手上げです。
ちなみにIMEは、次のフリーのIMEが人気です。機能が豊富で、さまざまなデザインが選べます。
ピンイン入力法以外に、五笔字型(五筆字型)という入力法もあります。
これは漢字のパーツを組み合わせて入力するもので、ピンインよりも高速に入力できますが、習熟するまで数か月かかると言われ、使う人は限られています。
簡体字の一時的な入力方法
日本語版のWindowsにも中国語IMEをインストールできますが、ちょっとした簡体字であれば、中国語IMEを使わなくても入力できます。
一つは、中国の検索エンジンを利用する方法です。例えば、中国の百度の入力欄に日本語で「電話」と入力すると、簡体字に変換されて「电话」と表示されます。また、「beijingkaoya」とピンインを入力すると、「北京烤鸭」の漢字とともに、ツヤツヤとした北京ダックの写真が表示されます。
次のような辞書サイトや翻訳サイトを利用して、日本語を中国語に翻訳してもよいでしょう。
「林檎」を翻訳すると、簡体字で「苹果」(ピングォ)と表示されます。中国では「Apple iPhone」は「苹果 iPhone」と言います。
意味も読みも分からない場合は、次のようなサイトで手書き文字認識を利用するとよいでしょう。
- 书同文Web工具
- 82号 在线网页输入法(※右下の[云手写输入法]をクリック)
上の画面では、ネットワークを意味する「网」を入力しています。