パネルディスカッション:プロトタイプがあれば建設的な意見が出て物事が進む
4つの発表の後、休憩を挟んで、セッションの登壇者にDeNAの坪田氏が加わって総勢5名によるパネルディスカッションが行われました。パネラーが所属するチーム、企業のプロトタイピング開発状況や意志決定を中心テーマとして議論が深まっていきました。
トピック1:プロトタイピングの導入状況
坪田:ここから僕が引き継いで、パネルディスカッションを進めていきたいと思います。では早速ですが、現場でプロトタイピング開発をどのように回しているのか、各社の状況を教えていただけますか? グリーの村越さんからお願いします。
村越:グリーのゲーム開発の現場では、プロトタイピング開発がよく行われています。以前はUnityでグリグリ作ったりしていました。でも、それだと具体的になりすぎてしまうので、デザイナー主導でSketch上やペーパー上でプロトするほうへ移行していますね。プロトタイピングの開発を早く回していくことで、要件の漏れがなくなり、チームも前向きにプロジェクトを進めていけていけます。グリー社内でもプロトタイピング開発を取り入れているチームは確実に増えていますね。
坪田:クックパッドさんはどうですか?
元山:クックパッドでは、メンバー間ですり合わせて実際のビジュアルに落とし込む作業を、コンセプトを考えるタイミングでやっています。そういうプロセスで、チームでコンテクストを共有してデザインに進んでいっています。メンバー間でコンテクストを共有して開発を進めていけるので、チームで開発しているものへの納得感がありますね。Prottはメンバー間のコミュニケーションが強化されているので、当社でも徐々に浸透していってます。
坪田:スタンダードの吉竹さんは受託開発が多いと思いますが、クライアントとのコミュニケーションには、どのようにプロトタイピングの手法を取り入れています?
吉竹:クライアントさんから動きを確認したいという話が出ているので、実装に入る前にプロトタイプを作って持っていくようにしました。別の事例では営業がプロトタイプを営業に使ってましたね。プロトタイプで営業していってました(笑)。
坪田:それめっちゃいいですね! 僕も以前受託で仕事をしていたんですが、デザインを5パターンくらい持っていくと、(僕のイチオシではなく)何でこれ選ぶのっていうことがあったんですよ。プロトタイピングツールを導入前後で、クライアントの反応に変化はありました?
吉竹:そうですね。自分たちだけじゃなく、クライアントさんも触って動かせるっていうのが大きいですね。それによっていろんな手間が省けたんじゃないかと思います。
坪田:では、プロトタイピングツールで世界一になろうとしてるグッドパッチの土屋さん、いかがですか?
土屋:グッドパッチではプロトタイピングが文化になってますね。以前には、チームが煮詰まってしまって何時間も議論しているようなこともありましたが、まず動くものを作って決めていこうということで話がスムーズに進むようになりました。声の大きい人の意見で進むとかではなく、意志決定しやすくなりましたね。
坪田:なるほど。ちなみにDeNAではProttのアカウントを20〜30くらい発行してプロトタイピングしてるんですが、ひとことで言ってすごくいいです。今僕自身がやっているプロジェクトでも、コミュニケーションツールとしてもすごく機能してます。
土屋:そうですよ。みなさんもプロトタイピングを開発プロセスに取り入れてほしいです。上司の一声を待つとかではなくて、動くものがあることで建設的な意見が出るし、物事が前に進みやすくなるんですよ。
