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CTOに訊く、「検索」でサービスの可能性を切り開く技術革新「Elasticsearch」

Elasticsearch社CTO/ビズリーチCTOインタビュー

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2015/09/02 14:00

目次

検索高速化/インデックス化高速化の両立が生みだす技術革新

――ユーザーの立場でElasticsearch社に質問したいことはありますか?

 竹内:Elasticsearchの使い方として、大きく「ドキュメント検索」と「ログ解析」の2つに分けられると考えていて、どちらも重要な使い方だと思うのですが、今後Elasticsearch社では、どちらを特に強化していくのでしょうか。

 シャイ:両方です。要は、データのインデックス化がどれだけ早くできるのか、という点に尽きると思います。データ検索の基盤がしっかりとあって、ドキュメント検索とログ解析のどちらにも対応できるのがわれわれの強みであり、製品が成功を収めている理由だと考えています。

 竹内:近い将来、Elasticsearch 2.0がでてくると思いますが、一番力を入れている部分はどこでしょうか。

 シャイ:データの保存という観点から、クラスター化が今後重要になってくると思います。特に、ノード間の通信の仕方、効率のよい拡張性の担保といったあたりは面白いテーマです

 例えば、先月「東京都」とつぶやいた人が何人いるか、といった分析は非常に得意なんですが、それに対し、今後2か月の範囲でどのように変化していくかをElasticsearch 2.0で予想してもらえませんか、という方向にいくのではないかと思います。

 また、扱うデータが増大していくなかで、ディスクやメモリの最適化なども興味がある研究テーマです。以上、一例ではありますが。

 竹内:検索のスペシャリストではないのですが、エンジニアとして、あれだけ膨大なデータの検索と、インデックス化をともに高速化するのは、とても矛盾することで、これを突きつめている製品としてのElasticsearchは、本当にイノベーションだと思っています。これからさらに扱うデータが増大していくと思いますが、ぜひ負けないで欲しい。

 シャイ:ありがとうございます。

 実はElasticsearchは、Apache Luceneに大きく依存する部分があり、コミッターの方との付き合いも深いのですが、その一人であるマイク(Michael McCandless)と話していて面白かったのが、「検索スピードの最適化はずっと取り組んできたが、インデックス化のスピード化はそういえば考えたことはなかったな」という気づきが彼の中から生まれたということがありました。このようにいろいろなイノベーションが周辺で生まれているという実感があります。

 竹内:登録してから2日後になって検索できる、といった時代がかつてあったかと思いますが、今はインデックス化後にいかに早く検索できるか、がテーマになってきていると思います。

 シャイ:Elasticsearchは、いったんインデックスができると500ミリ秒後には検索結果に反映できるということで、ほぼリアルタイム検索といってもよいかと思います。数日後に結果が出るものですと、状況がまったく変わっていることがあるかと思いますし、そこの違いは大きいですね。まさに、こういう状況になったからこそ、従来なかった使い方が次々と生まれてきていて、大変すばらしいと思います。

――最後に、お二人が考える今後の展望を話していただけますでしょうか。

 竹内:先ほど500ミリ秒という話題がでましたが、今まで分析する人がかける時間より分析結果が出るまでの時間の方が長かった状況が、今後逆転していき、よりデータサイエンティストやデータアナリストといった、データに関わる人が担う立ち位置が重要になっていくのではないかと考えています。

 すばらしい人が使っていればサービスは劇的によくなっていくし、さもなくば全然成長しない。扱う製品の進化に負けないように、われわれも賢くなっていかないといけないと思っています。

 シャイ:まずトレンドですが、先ほど触れたリアルタイム性、インデックス化や検索スピードの高速化は、しばらく重要なテーマとし注目することになると思います。近年話題になっている「プレディクティブ・アナリティクス(予想分析)」も一つの重要なテーマになると思いますし、今日話題に挙がった「機械学習」も同様です。それから、どうしてこの人とこの人がつながっているのかを、リアルタイムで示せたら面白いとも考えています。

 昨年日本法人を設立し日本に進出しましたが、それと同時に大きな責任も感じています。製品を成功させるために、本腰を入れて最大の努力をすることをお約束します。われわれの本を日本語に翻訳したり、ブログなどで日本語の情報をもっと提供したりすることにも力を入れていきます。

 また、既存のユーザーの皆さまにこの場でお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。

――本日はありがとうございました。



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著者プロフィール

  • 斉木 崇(編集部)(サイキ タカシ)

    メディア編集部 メディア1(CodeZine/EdTechZine/ProductZine)編集統括 兼 EdTechZine/ProductZine編集長。1978年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科(建築学専門分野)を卒業後、IT入門書系の出版社を経て、2005年に翔泳社へ入社。ソフトウェア開...

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