事務局全体
副座長(事務局)の吉田です。他のイベントでは多くスタッフをしているのですが、PyCon JPのスタッフ参加は2年目でした。
副座長(事務局)は事務局のリーダーというだけではなく、他のチームのタスクについても必要なら把握、意見するという立場です。カンファレンスのスタッフのタスクを幅広く見てみたいとの思いから担当しました。
事務局チームのタスクはスポンサー対応、参加者対応、デザイン、グッズ作成、冊子など幅広く、事務局スタッフとして参加した10人前後で手分けして、またお互い忙しいときは補いつつ進めました。月1の作業日とは別に事務局チーム内で1月から毎月オンラインミーティングを開催し、進めていきました。
タスク管理はJIRAで行っています。10月の開催が終了し、一段落した11月末現在で、JIRAの全タスク1426件中587件、40%程度に事務局タグ(コンポーネント)が付いています。参加者やスポンサーからの個別のメールでの問い合わせへの対応から、PyCon JP全体の予算に関わる内容まで、タスクは大小さまざまあります。これらのタスクを大きな問題なく進めることができ、また他のチームのタスクについても必要であればコメントするなど、広く見て、大きな問題なくPyCon JPを開催できたのはとても良かったです。
また、PyCon JPで使用しているツールやサービスについて知り、関係している他のイベントなどに活用することもでき、個人的にも多くの収穫がありました。
スポンサー対応
スポンサー担当の寺田です。スポンサー担当は、私以外に、津田さんや梅元さんの3名が担当し、さらに他の事務局スタッフの協力もたくさんいただきました。PyCon JPを開催するための予算上大切な役割の一つなっているスポンサー募集からスポンサーへの連絡、当日のブースやその他の企画の取りまとめを行いました。
プランの検討
スポンサー募集のための全体プランを検討しました。前回のPyCon JP 2014と同様にベースプランとオプションプランを準備し、ベースプランではプランごとに金額設定をし、それぞれに提供できる範囲を決めていきました。
前回と変更した大きな点は、常設ブースとジョブフェアに参加できる条件の変更です。Goldプラン以上の場合は、それら両方に参加できる権利を付与しました。反面、Silverプランの場合は常設ブースまたはジョブフェアのいずれかに参加できる「可能性」の提示をしました。ただ、参加確定がスポンサー募集を締め切った後にずれ込む状況になってしまうため、オプションプランとして、それらいずれかを確実にするプランを用意しました。つまり、常設ブースが必要な場合は「Silver スポンサー用 早期確定オプション」に申し込んでいただき、常設ブースの確保をお約束することを可能にしました。
これらプランの確定が早められたのは、前回と同じ会場で開催ということが決まっており、常設ブースの物理的な大きさやジョブフェアのイメージがスタッフ内で共有できていたのが大きい要因だと思っています。
スポンサー募集
スポンサー募集は、Webサイトに情報を公開し、前回のスポンサー企業へのメールでの案内を行いました。それ以外にもTwitterなどでの情報配信も行いました。他には、スタッフから知人企業へ個別に依頼したり、Pythonに関連する企業へのメールでの連絡も行ったりしています。さらに、必要に応じて個別に企業訪問をしたケースもあります。PyCon JPのことを知ってもらい、お互いがパートナーとしてイベントを盛り上げていただくことを念頭に募集を行っております。
スポンサー説明会
スポンサー企業の担当者から直接話しを聞ける良い機会として、さらにはスポンサー企業同士の交流も深めていただければと考えて説明会を2回開催しました。1回目は、CfP(演題募集)のタイミング。2回目は、スポンサー企業が各種グッズなどの準備が可能な時期として行いました。スポンサーシップを検討されている企業の方にもお越しいただき、プランの再確認、グッズなどの送付方法や常設ブースの説明、各種質問応答を行い、スポンサー企業からの要望やPyCon JPからの要望を伝える場を作りました。
スポンサーからのメール問い合わせ対応
スポンサー担当への同報メールアドレスと、各企業のスポンサー担当者を登録しているメーリングリストの2つでメールでのコミュニケーションを行いました。配布物のグッズのこと、常設ブースのこと、スポンサー招待チケットのこと、支払いのことなど多岐にわたりやり取りを行ってきました。
PyCon JP 2015の事務局チームのさまざまなスタッフからメールでの連絡を行いました。スポンサー企業からすると、窓口を1つにして対応したほうがやり取りがスムーズかと思いますが、スタッフ間での役割の違いや、スタッフの個別の状況で即時対応ができない場合もあり、スタッフ間での意思疎通を行い個別に対応者を決めて連絡対応を行うという方法になりました。
連絡の抜け漏れやフォローがうまくできていない場合もあり反省点は多々あると感じています。しかし、動ける時間が限られているボランティアスタッフ集団での運営ではベターな方法だったのではないかと考えています。
常設ブース企画、設営
スポンサー用にカンファレンス中の常設ブースを提供しています。スポンサー企業の製品・プロダクトのアピールの場として、さらにはリクルーティングの場として活用していただいています。前回同様にホール間の行き来が行われる広い場所を確保し、スポンサーレベル順にブースの大きさや場所を選定しました。
スポンサー募集の節にも記載した通り、応募数が分からないとすべての企業に常設ブースの提供が決められないため、Silverで早期決定プランでない企業には開催の約3週間前に確定の連絡をさせていただきました。
ブースの設営は、机・椅子の準備、電源の配置を行い、各企業のロゴ入りのパネルを準備しました。さらに、控室の提供や荷物置き場の提供も行っています。
ジョブフェアの開催
前回好評を得たジョブフェアを今回も開催しました。スポンサー企業の一つの目的がリクルーティングであると回答いただいています。PyCon JPでは、初回のPyCon mini JP(2011年1月開催)の時から、コミュニティイベントではあるが仕事と結びつかないとPython自体の盛り上がりができないと考え、ジョブボードを設置しています。ジョブボードは、会場にホワイトボードを設置し、「求人したい企業」が求人募集やお知らせを貼りだし、「転職希望者や就職を探している人」が持っている技術アピールなどを貼りだして、情報交換を促すものです。ジョブフェアの開催を別の側面から見ると、他の国でのPyConなどのPythonイベントではリクルーティングを積極的に行うセッションなどが準備されています。
今回のPyCon JPでもスポンサー企業のアピールの場として、ジョブフェアを計画しました。ただし、直接的に企業からのオファーを並べても参加者にとって面白いものにならないだろうと考え、「企業と個人がカジュアルな形で交流し、仕事などについて話ができる場」として、3つのパートを設けた企画にしました。
- パネルディスカッション
- 企業紹介ライトニングトーク
- パネリストや企業担当者との直接コンタクト
パネルディスカッションでは「Pythonで広がる仕事、キャリア、未来」をテーマとして、藤川さん(@fshin2000)にモデレータをお願いし、スポンサー企業4社からパネリストとして登壇いただきました。PythonにこだわりすぎないがPythonを使えることの仕事上のアドバンテージがある、という話が多かったと思います。
企業紹介ライトニングトークは、パネルディスカッションに参加しなかった企業7社に5分間のトークをお願いしました。各企業個性的な面白い内容が話されていました。単に業務の内容や使用技術の話だけでなく、企業文化やオフィスの雰囲気の話が聞けました。
直接コンタクトのパートはもう少し工夫すべき点があるのではないかと反省しています。その企業に就職するかどうかは別として、参加者からもっと積極的に話を聞きに来てくれたら良いと思っているのですが、そのような雰囲気作りができていないのはないかと思います。次回以降の改善点として検討できればと思います。
スポンサー関連のまとめ
スポンサー対応としては、上記のようなことを行いました。今回PyCon JP 2015は、最上位スポンサープランである、一社限定のDiamondスポンサーに名乗りを上げてくれる企業が現れたり、多くの企業にスポンサーとして参加していただけました。なお、すべてのスポンサーは「PyCon JPのスポンサーについて」からご覧いただけます。
各スポンサーに満足いただける場や機会が提供できたかということの不安はありますが、反響を聞く限り満足していただいたのではないかと自負しております。より良いPyCon JPを作るためのパートナーとして、今後もスポンサーシップいただけるよう考えていきたいと思います。ご意見・ご要望をお待ちしております。