Shoeisha Technology Media

CodeZine(コードジン)

特集ページ一覧

低レイテンシー、高スループット、マルチモデル対応……IoTを実現するデータ基盤の要件とは【夏サミ2016レポート】

  • ブックマーク
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2016/08/29 14:00

 最近、注目されているキーワード「IoT」。IoTへのチャレンジはさまざまな企業が行っているものの、日本において、まだ本格的な活用事例は少ない。その背景には、乗り越えなければならない技術のチャレンジがあるからだ。データの読み取りスピード、単位時間当たりのデータ処理量、多様なデバイスへの対応、多様なデータへの対応、リアルタイムアクションの実現などが求められる技術の要件となる。しかしこれらの技術の課題を解決するためのソリューションが登場した。インターシステムズのIoTソリューションとはどんなものか。IoTを実現させる課題と共に同社のソリューション内容について、インターシステムズジャパン ビジネスデベロップメント シニアマネージャーの佐藤比呂志氏が紹介した。

目次
インターシステムズジャパン ビジネスデベロップメント シニアマネージャー 佐藤比呂志氏
インターシステムズジャパン ビジネスデベロップメント シニアマネージャー 佐藤比呂志氏

IoTを実現するためのさまざまなチャレンジ

 現在、注目を集めているキーワード「IoT」。だがIoTの一般的な認識は「ありとあらゆる機械、デバイスがインターネット上でつながり、その結果としてデータ量が爆発する」というもので、実はビッグデータとあまり変わらないように捉えている人も多い。しかし、IoTは本来、ビッグデータとは異なる概念である。IoTの可能性を表す象徴的な言葉として「RoboBoss(ロボット上司)」があるように、IoTではインテリジェントで自律的なデバイス、機械が急増し、デバイスがITに何かを要求したり、指示や報告を求めたり、または命令したりできるようになる。「IoTは単なるデバイスの接続ではなく、IoTを構成するデバイスが小さなシステムそのもので、そこに高度なシステム連携することでIoTの可能性が広がる」とインターシステムズジャパンの佐藤氏は言うのである。インターシステムズは米マサチューセッツ州に本社を置く、ヘルスケアITの世界的リーダーである。設立から38年目となったが継続的に成長し、1500社を超えるパートナー企業を持つ。

 「IoTを実現するにはさまざまなチャレンジがある」と佐藤氏は続ける。まずはデータの読み取りスピード(レイテンシー)をいかに高速にしていくか。「IoTの世界ではデバイスの数も、データ量も増えていく。それに対応するだけのデータの読み取りスピードが不可欠になる」と佐藤氏は説明する。第二は単位時間当たりのデータ処理量(スループット)。「スケーラビリティが求められる」と佐藤氏。第三はデバイスの多様性への対応、第四に発生するデータの型も構造データ、非構造データなど多様化するので、それへの対応も求められる。第五はあらかじめ設定した条件に対してアラートを出したり、自動調整や自動改善を行ったりするなど、リアルタイムアクションも求められている。「特に最後のリアルタイムアクションは難しく、これから期待されている部分だ」と佐藤氏は語る。

インターシステムズ社の会社概要
インターシステムズ社の会社概要

IoTソリューションが抱える課題とは

 このような状況を解決するため、IoTのソリューションも登場しているが、課題も山積しているという。例えば、あらゆる先進的なIoTソリューションのワークフローをサポートするためには、単一のテクノロジーではカバーできないこと。またITアーキテクトが、多種多様なマルチプラットフォームと、分岐するIoTソリューションを設計、運用する際に、複雑な統合という問題に直面し、準備に時間がかかってしまうこと。

 それだけではない。多種多様なハードウェアや通信の管理、データ準備や分析、さまざまなバックエンドアプリケーションサービスへのアクセスなどが必要となるIoTソリューションを開発するためには、広範なITの専門性や技術を持った人材が必要になるが、そのようなスキルのある人材が不足していること。「IoTという言葉が大きく取り上げられてはいるものの、IoTテクノロジーや最適な利用方法、アーキテクチャー、マーケットは確立されておらず、このようにまだまだやることがある」と佐藤氏は言い切る。

 IoTの重要なポイントとして佐藤氏が挙げたのは「オープンインターオペラビリティ」だ。IoTの各アプリケーションには特有のデータ要件があり、それは個々にユニークなものである。そしてそれがオープンにつながっていくことが大事になるからだ。そこで重要になるのが「正しいデータ」「正しい量」「正しい人に」「正しい時間に」「正しいアクションを」という5つの正しいこと(5R)という原則をいかに実現していくかである。5Rを満たすためには、まず起こっていることを理解、判断することができる仕組みが求められる。プロセスの可視化ができること、データマネジメントができるデータプラットフォームの構築が必要になるというわけだ。

 さらに不可欠なのが、「アクティブ・アナリティクスの仕組みだ」と佐藤氏は言う。業務システムから派生したDWHを活用するような回想的な分析は盛んに行われているが、その回想的な分析で得られた知見が本当に実際の場面でも起こっているかを確認するためには、リアルタイム分析が欠かせない。そしてこの分析を繰り返し実施し、確認していくことで漸進的な改善につなげることができるようになるからだ。

オープンインターオペラビリティに求められる連携アーキテクチャー
オープンインターオペラビリティに求められる連携アーキテクチャー

  • ブックマーク
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

著者プロフィール

バックナンバー

連載:【夏サミ2016】セッションレポート
All contents copyright © 2005-2019 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5