JavaScriptとTypeScriptをWebブラウザの外部で実行するための、オープンソースのランタイム「Deno 1.0」が、5月13日(現地時間)に公開された。
Denoは、単一の実行ファイルとして提供され、外部コードのフェッチに対応しているので、他のツールを使用することなく任意の動作を定義できる。
コードはWebブラウザと同様にサンドボックス内で実行され、ストレージやネットワークへのアクセスなど、悪意のある行動につながるような操作は、標準では許可されていない。
JavaScriptのコードをスタンドアロンプロセスとして動作させるための取り組みとしては、すでにNode.jsが存在するが、Node.jsは多数のユーザーを抱えていることからシステムの進化が難しく、かつ時間がかかる。また、JavaScriptの仕様変更や、TypeScriptのような派生言語の登場が、今後のNode.jsの開発を困難にする可能性がある。
さらに、Denoの開発者は、Node.jsにおける外部ライブラリとのリンクがNPMリポジトリを介して一元化される点が、Webの理想と一致していないと指摘する。
Denoは、こういったNode.jsにおける問題点の解決を目指して開発されており、JavaScriptとともに追加のツールなしでTypeScriptにも対応する。なお、Denoの標準モジュールは、すべてTypeScriptで記述されている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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