具体的に行っていること
もちろん、顧客を憑依させると言うのは簡単ですが、実践するのは難しいです。そこで、ここでは私が具体的にどのように顧客を憑依させているのかも併せてお伝えできればと思います。
「ヒラメ筋を見ろ!営業は、足が命!」これはベルフェイスが過去に放送していたCMの代名詞的なセリフです。もちろん、ベルフェイスがOLD(オールド)営業の変革をミッションとしているので、CM内ではこのセリフに対して反論しています。しかし、実はUX設計においては「ヒラメ筋」が何よりも大切だと考えています。「ヒラメ筋を見ろ! プロダクト開発は、足が命!」です!
なぜならば、“憑依”するということは、100%に限りなく近い状態で顧客の視点に立たなければいけないからです。そのためには、アンケートなどで顧客の意見を聞くだけではなく、実際に顧客と会って生の声を聞くことが必要不可欠です。もっと言えば、自らが顧客になること、など可能な限り顧客の状況に近づくための泥臭さが何よりも大事だと考えています。
ちなみに、データはもちろん大切ですが、データだけを見て施策を考えると失敗します。データだけを見ていても顧客を憑依させることはできないのです。
これは一例ですが、ベルフェイスでは具体的に以下の施策を行っています。
- 社内における営業やカスタマーサポートは「bellFace」を利用
- 新機能は必ずユーザビリティテストを行う
- CSの顧客インタビューにプロダクトマネージャーが同席する
- 全社を巻き込んで解約顧客のインタビューを実施する
また、余談ですが、株式会社キャスターの取締役を務める森岡由布子さんの「“あえてお金を払って”自社のサービスを利用している」というお話を聞いて流石だなと感じましたね。
他にも、UIデザインに関しては、ワイヤーを作成したり、設計や制作プロセスに関与したりしないようにすることを心がけています。これは、あくまでも「作る」ことについてはデザイナーやエンジニアを信頼して任せ、私は顧客の気持ちから、彼らが提案してくれるUIデザインを自然と使うかどうかを判断するようにしています。
チーム全員で憑依させるまでやりきる
プロダクト開発に携わる方にとって、「顧客を理解する」ということは当たり前だと思います。しかし、もっと大切なのは、イタコのように“憑依させられる”までやりきることであり、顧客に共感するのではなく、顧客の感情そのものを持てることです。
そのために、今はプロダクトマネージャーとして、自分はもちろんのこと、チームの一人一人が顧客を憑依できるように取り組みを進めています。
今回の「プロダクトマネジメントで知っておくべき重要なこと」
「顧客のことを見る」ではなく、「顧客の立場からプロダクトを見る」
繰り返しにはなりますが、この考えがプロダクトマネージャーとして、私が最も大切にしていることです。アンケートなどのデータだけに頼らず、実際に顧客と会って生の声を聞くことも重要です。そうすることで、顧客を“憑依”させられるようになっていきます。
