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プロダクト開発の先進事例に学ぶ、キーパーソンインタビュー

“チーム全員プロダクトオーナー”の開発――グッドパッチが重視する、デザインプロセスのメソッドとは?

グッドパッチのプロダクト開発インタビュー 後編

社会の変化に対応し、企業のチームによるリモートワーク支援を強化

――今年はコロナ禍もあって、市場にも大きな影響がありました。プロダクトのビジョンや創造価値などに何か変化はありましたか。

北村:もちろん大きな変化がありました。「Strap」は同期的のみならず非同期的なコミュニケーションにも使うことを想定しています。例えばデザインを出しておいて、後でマネージャーが確認するというような使い方ですね。しかし、コロナ禍によってリモートワークが急速に広がったことで、「オンライン上での同期的なコミュニケーション」のプライオリティーが上がり、「同期的な使い方」のための機能を優先して開発するようになりました。

西山:まずはユーザーとして気づきがあり、市場動向からも、クライアントからの要望からも、同時多発的に「オンラインで同期的」へのニーズシフトが求められたこともあり、変更は必然と誰もが納得したと思います。

――実際にフルリモートワークで数か月が過ぎましたが、コミュニケーションや業務として課題に感じられていることはありますか?

西山:もともとグッドパッチではリモートワークがもっと一般的になると予測しており、特にプロダクトDivでは以前から月に2回ほどリモート日を設けていました。既に情報自体やコミュニケーションツールもオンライン化していましたし、コロナで出社できなくなってからも業務的にはほとんど支障はありませんでした。

 ただ、コミュニケーションについては雑談が課題ですね。何気ない会話の中から斬新なアイデアが出てくることもあり、プロダクトDivではランチ後にコーヒータイムを作るなど、雑談する時間を大切にしています。リモートワークではそうした時間もなくなり、どうしても雑談が減ってしまう。そこで朝会・夕会を行い、Slackに加えて雑談ツールとしてDiscordを使うなどいろいろと工夫はしています。必ずしも解決できたわけではなく、今も大きな課題であることには変わりありません。

北村:クライアントとのコミュニケーションにおいても、リモートでは制限があるので、最初は戸惑いがありました。初めてお会いするのにZoomは失礼なのではないかとか……。新しいプロダクトの価値を伝えるには、対面のほうがやりやすく、伝わりやすいですから。

 しかし、今は意外とできるものだと感じています。「Strap」の価値を、オンラインを通じて実際に体感いただけますし、移動時間がかからず多くの方にお会いできるのもメリットです。とはいえ、細かいニュアンスや表情から読み取れる本音などはわかりにくく、間合いも難しい…。だからこそ、「Strap」のようにビジュアルを使ったコミュニケーションが求められていることを再認識しています。

――今後の課題、そして展望などについてお聞かせいただけますか。

西山:新しい価値提案型のプロダクトとしていかに使ってもらうかが大きな課題でしたが、社会的な環境変化によって使っていただく機会が一気に増えたので、あとは浸透していくことを期待しています。そうなることについてはかなり自信を持っており、というのも2018年から当社の「Goodpatch Anywhere」というフルリモートワークのデザインチームが稼働しており、実際に活躍の場を広げていたので、今後はそういう形が普通になるものと思っていました。

 とはいえ、彼らはハイリテラシーな人ばかりなので、誰でも簡単にリモートでチーム作業を行うには、まだまだツールやシステムのサポートが必要と思われます。「Strap」「Prott」とも、そこに貢献できるようなプロダクトとして価値を提供していきたいですね。そのためにはまだまだ技術的にも乗り越える課題があるので、しっかりと取り組んでいきたいと思います。

北村:まず「簡単に使える」ためにテンプレートを増やすことは直近の取り組みです。当社のデザインプロセスなどで活用しているメソッドや考え方など、使って良かったものは積極的に紹介・追加していきたいですね。ターゲットとしては、「チームで仕事をする方々」を想定しており、組織をエンパワーメントできればと考えています。まずは企業のチームで使っていただくことを想定して、機能などの充実を図っていく予定です。

 さらに「Strap」はオンラインホワイトボードツールではありますが、視点を変えるとボードに書かれた内容は「思考」そのものであり、プロジェクトの振り返りや新しい人のキャッチアップにも活用できると考えられます。「Strap」上に思考やナレッジという資産が蓄積されるというわけで、中長期的にはその管理や共有ツールとしての可能性も追求していきたいですね。

――今後の展開にも期待したいと思います。ありがとうございました!

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウ マミ)

エディター&ライター。児童書、雑誌や書籍、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ライティング、コンテンツディレクションの他、広報PR・マーケティングのプランニングも行なう。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

岡田 果子(編集部)(オカダ カコ)

2017年7月よりCodeZine編集部所属。慶応義塾大学文学部英米文学専攻卒。前職は書籍編集で、趣味・実用書を中心にスポーツや医療関連の書籍を多く担当した。JavaScript勉強中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/12840 2020/09/25 11:00

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