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Sansanが得た学びとは オンラインイベントの成功を後押しする、クリエイティブの考えかた

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初のフルオンラインイベントで得た学び

 フルオンラインイベントは、参加のハードルが下がるため主催側は集客をしやすい。そして出展企業さまにとっても、ブースの費用を抑えられる、営業をするためのリード量を担保しやすいといったメリットがありました。SEWは、のべ7,500人のビジネスパーソンが参加し、好意的な反響を多数いただくことができました。

 同時に、クリエイティブ面でまだまだやれることがたくさんあると感じたのです。

 2019年から開催しているSansanのユーザー企業さまを対象とした1,000名規模のカンファレンス「Sansan Innovation Summit 2020(以下、SIS)」もフルオンラインでの開催が決定。SEWでの学びを生かし、クリエイティブもアップデートを試みようと考えました。

 ここで一度、オンラインではなく“オフライン”イベントの体験を振り返ってみましょう。

オフラインで行われた「Sansan Innovation Project 2019」基調講演の様子。
オフラインで行われた「Sansan Innovation Project 2019」基調講演の様子。

 参加者はイベントのために前後含めたスケジュールを確保し、駅まで出向き、大きな会場へ。受付を通過すると展示会場にはたくさんのブースが。講演会場に入り席へつけば、煌びやかなオープニングムービーがはじまり、スピーカーが登場します。このように、非日常感とワクワク感、そしてそれらを共有しているという会場の一体感が、イベントの世界へ没入させてくれるのです。

 たとえ自分の部屋にいても、このような一体感を味わってもらうためにはどうすればいいか。これをテーマに、SISでの体験をクリエイティブ視点で考えていきました。

オンラインで行われた「Sansan Innovation Summit 2020」のキービジュアル。
オンラインで行われた「Sansan Innovation Summit 2020」のキービジュアル。

 SISでは、Sansanを活用してイノベーションの創出に取り組むユーザーのみなさまを「Voyagers(航海者)」と呼んでいます。そこで、Voyagersが挑戦していく場として宇宙をイメージしたキービジュアルを制作しました。その世界観へ、リアルかのように没入してもらうため、アマナの新しいクリエイティブサービス「deepLIVE(ディープライブ)」を活用した空間演出を行いました。

ディープライブの様子。
ディープライブの様子。

 また、オフラインイベントでは、自分たちで制作したSansanオリジナルレシピのクラフトビールを懇親会で提供することで、参加者同士のネットワーキングを加速。エンゲージメント向上をはかっていました。それが難しいとなったときに生まれたアイディアが、「名刺交缶」を制作し配布することです。

 オンライン名刺を使ってエントリーしてくれた参加者の方に、SISのプログラムガイドとともにSansanのオリジナルノベルティを詰めた「名刺交缶」を、名刺の住所へお送りしました。

 参加のハードルが低いゆえに、印象に残りづらい一面もあるオンラインイベント。事前に届くことでイベント開催のリマインドにもなりますし、非日常感、ワクワク感が高まります。また、当日の参加者同士のオンライン名刺交換を促す仕掛けも施しました。

事前に参加者に送られた「名刺交缶」。
事前に参加者に送られた「名刺交缶」。

 受け取った参加者のかたが写真付きでSNSにアップしてくれたりと、バイラル効果もあり、何よりみなさまが喜んでくれたことがとても嬉しかったです。

 Sansanの場合、すべてのことは「出会いからイノベーションを生み出す」というミッションの実現のために行われています。イベントはもちろん、イベントでの出会い(個人と個人もそうですし、企業との出会いもそうですね)から何かが生まれるきっかけを作りたいという思いがあります。そのためいつも中心で考えているのは「クリエイティブもそれを後押しできるか」ということ。

 こう言ってしまえば身も蓋もないかもしれませんが、考えかた自体はオフラインもオンラインでもあまり変わらないのではないかとも感じていますが、しいてコツを挙げるとすれば、オンラインならではの状況をできる限り具体的に想像することです。

 予想以上にイベント全体の世界観を伝えることは難しく、参加する場所もデバイスもバラバラ。告知から参加エントリー、エントリーから当日、開催中、終了後まで、とにかく参加者の立場に立って徹底的にシミュレーションしてみましょう。イベントコンテンツ自体を設計するチームと常に伴走しながら、全体を通した1つひとつの体験のために必要なクリエイティブを考えていくと良いのではないでしょうか。

 Sansanのクリエイタープロジェクト「Juice」による連載は今回で最終回となります。少しでも読者のみなさんに、ヒントや気づきがあったならとても嬉しいです。いつかどこかで出会える日を楽しみにしています!

この記事の続きは、「CreatorZine」に掲載しています。 こちらよりご覧ください。

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https://codezine.jp/article/detail/13298 2020/12/04 08:00

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