Azure Arc enabled Serverの利用
本節では、以下のようにAWS側のEC2インスタンスをAzure Arc enabled Serverを利用して Azure上から管理するまでの手順を紹介する。
本稿では、以下の様にEC2インスタンスに対してAzure Arc enabled Serverを適用し、Azure Monitorを利用してAmazon Web ServiceのEC2インスタンスに監視を行うまでの設定を行う。
まず、AWS上でCentOSのEC2インスタンスを作成する。今回は"CentOS 7 (x86_64) -with Updates HVM"を利用するが、EC2インスタンス作成とネットワーク設定手順の詳細は割愛する。実際に利用する際は要件に応じて個別設定を実施すること。
また、Azure Arcを利用するためには有効化対象のサーバーからAzure Arc側のエンドポイントに HTTPSで接続可能である必要がある(プロキシサーバも利用可能)。詳細はこちらの記事を参照すること。
次に、Azureポータル上に戻り検索窓からAzure Arcと入力して"サーバー -Azure Arc"を選択する。
ここから"+"ボタンを押し、EC2インスタンスをAzure Arcのリソースとして追加するための処理を行う。
ウィザードの指示に従ってパラメータを入力する。EC2インスタンスはAzure ArcのリソースとしてAzure上に登録されるが、以下の「地域」はメタデータが格納される地域を意味しており、リソース実態の配置と直接の関係はない。2020年1月時点ではJapanEastやJapanWestが選択できないため、日本から最も近いSoutheast Asiaを選択する。さらにEC2インスタンスとしてCentOSを選択したので、オペレーティングシステムとしてはLinuxを選択する。
※2021年4月8日追記 JapanEastは現時点では選択可能になっている。
読者の多くはAzureの東日本か西日本リージョンを利用していると思うが、Azure Arcのメタデータが異なるリージョン(今回の例では Southeast Asia)に登録されることを懸念する読者もいると思う。こちらで記載されるようにMicrooft Azureの各データセンターはAzureデータセンターネットワークを活用してセキュアに通信するため、特に問題にならないと想定している。
次にAzure上でリソースに付与されるタグ情報を入力する。こちらのDatacenterとCityをに入力することで、リソース実態の位置情報を含めて一元管理が可能となる。
情報を入力後、Azureポータル上で以下のようにEC2インスタンス上で実行するためのスクリプトが自動生成されるので、こちらをEC2インスタンス上で実行する。
※注2 "CentOS 7 (x86_64) -with Updates HVM"にwgetは標準ではインストールされていないので、別途インストールすること
EC2インスタンスにSSHで接続し、上記のコマンドを入力した後、"azcmagent connect"コマンド実行時、ブラウザを開きhttps://microsoft.com/deviceloginにアクセスする。以下のように、コードを入力した後に認証情報を入力することが求められる。認証情報の入力後、successfullyのメッセージが出れば完了だ。
数分で Azureポータル上に登録され、以下のようにEC2のprivate DNS相当の名前でインスタンスが表示される。
Azure Monitorの監視を有効化する
まず、こちらの記事を参照してLog Analyticsワークスペースを作成する。
作成したLog Analyticsワークスペースのエージェント管理メニューからLinuxサーバータブを選択し、以下で表示されるワークスペースIDと主キーの値をメモ帳などに保存する。
Azure Arcリソースとして登録したEC2インスタンスのメニューに戻りExtensionメニューから Log Analyticsエージェント-Azure Arcを選択し、保存したワークスペースIDと主キー値を入力してLog Analytics拡張を有効化する。これには15分程度の時間がかかる。
拡張機能の登録が完了後、分析情報のメニューから以下の様に実行プロセスの可視化が確認可能となる。
更にパフォーマンスタブでは、Azure Monitorの機能を利用して以下の様にCPU使用率、メモリ使用量に加え、ディスクの使用量も可視化が可能となる
AzureMonitorを利用したアラート等の設定も可能であり、Azure Monitorの機能を利用してEC2インスタンス上のCentOSをAzure仮想マシンと同様に監視できる。
本記事では、単一のサーバーを対象に手動でAzure Arc enabled Serverを有効化する方法を紹介したが、多数のサーバーが存在する場合でも一括で適用することが可能だ。これらの利用方法については、英語記事となるがこちらに多くのサンプルと詳細な記事が記載されている。
次回以降はLog Analyticsの踏み込んだ利用に加え、Azure Automationを利用したアップデートパッチ適用の自動化、複数環境への簡易スクリプト実行などについて紹介していく。













