Scala 3は、28000のコミット、7400のプルリクエスト、4100のイシューのクローズを経てリリースされ、型理論の最新研究と、Scala 2における経験が反映されている。
Scala 3では、Scala 2での経験に基づき、使いやすさ、学習のしやすさ、拡張のしやすさが重視されており、学習のためのドキュメントをはじめ、再実装されたマクロの解説、Scala 2からの移行ガイドなど、各種ドキュメントの充実化が行われた。
なお、Scala 2.13の時点では2597のライブラリが存在したが、Scala 3にはリリース間もない時期にも関わらず308のライブラリが提供されている。
バージョン3.0.0以降は、6週間ごとに継続してリリースが行われ、リリースごとのパッチバージョンの追加を予定している。また、安定版リリースの6週間前にリリース候補となるRC1をリリースする。パッチリリースには、それぞれのマイナーバージョンに影響を及ぼすバグの修正が含まれており、ソース、バイナリ、TASTyについて相互に上位互換性と下位互換性が確保される。
新たな言語機能と標準ライブラリAPIは、将来のマイナーバージョンで登場予定で、ソースの後方互換性が失われる可能性もあるが、バイナリまたはTASTyの下位互換性は損なわれないため、Scala 3.0.0で構築されたライブラリは、Scala 3.x.yでも動作する。