今、注力すべきクリエイティブ形式は「カルーセル」
先ほどお伝えした品質スコアなどの配信ロジックを踏まえた上で、直近とくにオススメしたいクリエイティブ形式が「カルーセル」です。カルーセルフォーマットの中でも、静止画と動画がありますが、今回は演出や見せかたの自由度が高く、かつ情報量が多い「動画カルーセル」にフォーカスして解説していきます。
通常の動画クリエイティブの場合は静止画クリエイティブと同様、エンゲージメントとしてカウントされる指標は「いいね」と「RT」のみとなります。しかし、動画カルーセルの場合はそれに加え、「手動スワイプ」がエンゲージメントとしてカウントされます。さらにこの手動スワイプは、ひとつのクリエイティブに対して複数回手動でスワイプしたとしても、その回数すべてがエンゲージメントとしてひとつのクリエイティブに蓄積されていきます。
このことから、動画カルーセル形式でユーザーが何度もスワイプしたいと思わせる演出のクリエイティブがあれば、エンゲージメントをより多く蓄積することができ、品質スコアは向上。それがCPCの低下につながり、安いCPIで獲得することが可能になるのです。
このように、“能動的に”スワイプさせる動画カルーセルクリエイティブが理想である一方、広告という媒介でユーザーに何度もスワイプしてもらうクリエイティブづくりはなかなか難しいかと思います。
基本的に広告というのはユーザーから敬遠されがちなモノ。そんな広告であってもユーザーにポジティブな感情を醸成しながら能動的にスワイプを促すことができる演出が、“ユーザーが遊べる”タイプのクリエイティブです。
ユーザーが遊べるタイプのクリエイティブというのは、一方的に情報を伝えるのではなく、広告の中にユーザーが遊べるコンテンツを含めることで、ユーザーに楽しんでもらいながら情報を伝えていきます。単純に情報伝達を獲得につなげるだけでなく、ユーザーにポジティブな感情をもってもらう。それによって、離脱のしづらい「コンテンツのファン」を作りだすことも可能です。
ここからは具体的な「ユーザーが遊べる」動画カルーセルの例を紹介します。
1)クイズ風クリエイティブ
クイズという形態にすることで、ユーザーに楽しんでもらいながらの動画視聴が可能に。問題の難易度を上げることで、問題と解答を何度も見返すため、能動的に複数回のスワイプをしてもらうことができたり、リプライ欄などにおけるユーザー同士の盛り上がりも期待できる。
2)間違いさがし風クリエイティブ
間違いさがしという、何度もクリエイティブを見比べる必要性がある遊びにすることで、ユーザー自身に複数回のスワイプを誘発させる。答えはこちら側から提示しないことで、クイズ風クリエイティブ同様、「あとひとつが見つからなかった」、「最後の間違えはここ!」といったユーザー同士の盛り上がりも生まれる。
このように、クイズや間違い探しなどカルーセルならではの遊びの形態をクリエイティブに落とし込むことで、手動スワイプを促すクリエイティブの作成が可能になります。
まとめ
今回はTwitterの配信ロジックに合わせたクリエイティブ事例を紹介しましたがいかがでしたか?
Twitterは滞留ユーザーの属性も相まって、「好き」「良い」「推せる」といったポジティブな感情形成ができれば、一瞬で拡散していく高いポテンシャルがあります。そのポテンシャルを最大限活かすためにも、配信ロジックやクリエイティブフォーマットを含めたメディア全体の特性を理解し、最適なフォーマットを選定した上でクリエイティブ開発を行うことが重要です。
Twitterでの広告配信を検討している方や、現在のTwitterクリエイティブにマンネリ感を抱いている方に、少しでもこの記事が参考になれば嬉しいです。
それでは第2回もお楽しみに。