Women Who Go Tokyo 白川みちるさん、営業職からエンジニアに転身
――Women Who Goはどのような経緯で設立に至ったのでしょうか。誕生した背景について教えてください。
2014年にサンフランシスコで、女性やジェンダーマイノリティの方がGoコミュニティに参加できるようにとの目的で設立されたのが最初です。技術者コミュニティは世界的にも男性が多いので、女性やジェンダーマイノリティの方が1人では参加しづらいという声がしばしば聞かれるので、参加の機会を提供したいというところから始まっています。
――白川さんの現在のお仕事やエンジニアを目指したきっかけは?
今は株式会社メルペイでエンジニアリングマネージャーをしています。メルペイ事業をよりよく社会に届けるためにはエンジニアの力が不可欠です。エンジニアが気持ちよく働けて、プロダクトにコミットできるように、キャリアや仕事環境をサポートすることをミッションに働いています。具体的にはエンジニアメンバーとの1on1、組織が抱える課題解決、ミーティングのファシリテーション、仲間探しにも注力しています。
――では、どのような経緯でWomen Who Go Tokyoの運営に携わることになったのでしょうか。
私のキャリアのスタートは営業職でしたが割と早い段階で退職をしました。その後、地元のソフトウェアハウスでエンジニアとして働きはじめて、Delphi という技術に出会いました。そこからプログラミングやシステム開発にとても熱中するようになり、仕事で使う技術以外も面白がってキャッチアップしていました。それからまた転職をするのですが、現在のメルペイに入る前の10年間はHR Techの仕組みを作る事業会社などにいました。
――営業職からエンジニアへの転身は大きな変化ですね。大学で予備知識や経験があったのでしょうか?
大学の専攻は商学部なのでコンピュータサイエンスの学士はないのですが、珍しい大学でセキュリティやアルゴリズム概論程度の授業はありました。あとPascalという言語にも触れていました。実はDelphiはPascalでできているので、馴染みがあったんです。
当時の学生は卒論を手書きする時代でしたが、私は数式をTeX(組版処理システム)で書き、そのためにパソコンを買いました。パソコンやITに関しては、全くの未経験ではなかったですね。論文は経済と数学が混じる少し異質な内容でした(笑)。
――Women Who Go Tokyoの運営に携わるようになった経緯は?
Women Who Go Tokyoには2016年の初期からずっと参加させてもらっています。2017年にDevFestというイベントがあり、そこでWomen Who Go Tokyoとして登壇させてもらい、そこから運営にも関わるようになりました。
元々2016年に初めて参加した時は組織やプロダクトのマネジメントに近い仕事をしていて、プログラミングから離れつつありました。そこで「何か違うことをしたい」という気持ちがあるなか、社内アルバイトのような形でシステム開発に関わり、そこでGoを選択しました。それまではPHPが長かったのですが、Goの良さに惹かれて勉強会にも興味を持ち、参加した次第です。
また、今までやっていた仕事はコミュニティ活動とクロスすることがなく、仕事は仕事として捉え、コミュニティ活動は仕事とは別の世界線でした。現在の仕事に就いてからは仕事とコミュニティの距離が近くなったように感じます。