Pythonで数値計算を高速に行うためのライブラリであるNumPyの開発チームは、最新バージョンである「NumPy 1.24.0」を、12月19日(現地時間)にリリースした。
「NumPy 1.24.0」では、fastCopyAndTransposeとPyArray_CopyAndTransposeが非推奨になったほか、Python整数からNumPy値への変換を試みる際に、結果がNumPyで表現できるかが常にチェックされるようになっている。また、numpy.msort関数、0ビットサイズで終わるスカラ型エイリアスであるnp.object0、np.str0、np.bytes0、np.void0、np.int0、np.uint0、np.bool8が非推奨となった。
なお、以前のバージョンで非推奨となった機能の多くが期限切れとなっているので、注意が必要となる。
互換性に関する注意事項としては、array.fill(scalar)の動作がわずかに異なる場合があるほか、サブ配列からオブジェクトへのキャストがコピーされるようになるとともに、返される配列のdtype kwargオブジェクトの一意性の尊重、DLPackエクスポートによるBufferError発生などが存在する。
新機能としては、多項式クラスに多項式の不定値を表すために使用される新しいsymbol属性の追加や、F2PYにおけるFortran character文字列のサポート、ビルド関連の情報を表示するnumpy.show_configに加えて、マシンのランタイム情報を表示するnumpy.show_runtimeが追加されるなど、数多くの機能追加、改善が行われた。
- 関連リンク
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です