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Power Automate Desktopチュートリアル

無償デスクトップ自動化ツール「Power Automate Desktop」のサブフローで、作った機能の柔軟性を高めよう

Power Automate Desktopチュートリアル 第21回

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サブフローを利用すれば、テキスト処理ツールも作れる

 Power Automate for Desktopでさまざまな自動化フローを作成できますが、スクリプト言語同様簡単な処理ツールを作ることもできます。例えば、複数行のテキストがあるときに各行に続けて、特定の同じ行を挿入したい場合に次のようなフローを作成します。

  1. 入力ダイアログを表示アクション(元の複数行テキストを入力)を配置
  2. テキストの分割アクション(複数行テキストを行で分割)を配置
  3. 新しいリストの作成アクションを配置
  4. Foreachアクションを配置
  5. 項目をリストに追加(現在行を追加)をForeach-Endの中に配置
  6. 項目をリストに追加(特定のテキストを1行追加)をForeach-Endの中に配置
  7. テキストの結合(作成したテキストの行で結合)
  8. メッセージを表示(結合したテキストを表示、コピーできる)

 フロー内の「複数行テキスト」をPower Automate for Desktopからコピーした任意のフローの(一部の)コードとして、「特定のテキスト」を本文中のスクリーンショットサブフローの呼び出し([CALL ScreenShotFlow])とすれば、結果は各アクションの後でスクリーンショットを取得して保存するコードになります。新たなフローを作成して、デザイナーのワークスペースに結果のコードを貼り付けます。

 詳細は、コードをデザイナーのワークスペースに貼り付けてご確認ください。

[リスト1]各行の次の行に特定の行を挿入した結果を作成するフロー
Display.InputDialog InputType: Display.InputType.Multiline IsTopMost: True UserInput=> UserInput ButtonPressed=> ButtonPressed
Text.SplitText.Split Text: UserInput StandardDelimiter: Text.StandardDelimiter.NewLine DelimiterTimes: 1 Result=> TextList
Variables.CreateNewList List=> List
LOOP FOREACH CurrentItem IN TextList
    Variables.AddItemToList Item: CurrentItem List: List
    Variables.AddItemToList Item: $'''CALL ScreenShotFlow''' List: List
END
Text.JoinText.JoinWithDelimiter List: List StandardDelimiter: Text.StandardDelimiter.NewLine DelimiterTimes: 1 Result=> JoinedText
Display.ShowMessageDialog.ShowMessage Message: JoinedText Icon: Display.Icon.None Buttons: Display.Buttons.OK DefaultButton: Display.DefaultButton.Button1 IsTopMost: False ButtonPressed=> ButtonPressed2
図:テキスト処理フローの実行(複数行テキスト入力)
図:テキスト処理フローの実行(複数行テキスト入力)
図:テキスト処理フローの実行結果
図:テキスト処理フローの実行結果

 実行して、入力ダイアログに複数行テキストを入力すると、メッセージボックスに結果のテキストが作成されます。[Ctrl]+[A]-[Ctrl]+[C]でテキストをコピーできます。テキストアクショングループには有用なアクションが用意されていますので、このような柔軟なテキスト処理ツールを作成できます。

まとめ

 Power Automate for Desktopでサブフローを呼び出すフローを作成しました。スクリーンショットだけでなくログ出力など、フローの任意の複数の箇所で繰り返し使用するまとまった処理はサブフロー化して呼び出すことで、メインのフローを分かりやすくデザインすることができます。

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この記事の著者

WINGSプロジェクト 飯島 聡(WINGSプロジェクト イイジマ サトシ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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